そのような就職氷河期世代の方々が、今のキャリアを見直し、正社員化を目指したいと思ったら、一度ハローワークの「ミドル世代就職応援コーナー(就職氷河期世代専門窓口)」を訪れてみてはどうでしょう。
今回は、富山労働局職業安定部職業安定課の山下課長補佐に、ハローワークにある就職氷河期世代の就職支援窓口について、詳しいお話をお聞きしました。
ハローワークにある就職氷河期世代の就職支援窓口「ミドル世代就職応援コーナー(就職氷河期世代専門窓口)」とは?
――ハローワークとはどんなサービスを行う機関で、就職氷河期世代を対象にした窓口にはどんなものがありますか?山下課長補佐:ハローワークは国が運営する就職相談窓口です。全国各地にあり、どの地域でも無料でさまざまなサービスを受けられます。
どんな年齢の方も利用できますが、就職氷河期世代(年齢が35~56歳の方)を対象とした専門窓口には「ミドル世代就職応援コーナー(就職氷河期世代専門窓口)」※1が、全国の主要なハローワークに設けられています。ここでは、就職氷河期世代の方々に対して、正社員化に向けて、個別相談を行い、就職先や職業訓練などをご提案します。
また、働くことに不安があり、悩みを抱えてなかなか仕事に就けない方、しばらく引きこもってしまっている方などもいらっしゃいます。そのような方に対しては、働く準備からサポートする「サポステ」※2をご紹介します。どんな場合も、相談者の悩みをしっかり傾聴して、適切なサービスをご案内します。
※1:富山ではミドル世代就職応援コーナーという名称ですが、他のエリアでは若干名称が異なります。たとえば新潟では「就職氷河期世代支援コーナー」という名称を使用しています。
※2:地域若者サポートステーション(愛称:「サポステ」)では、働くことに悩みを抱えている15~49歳までの皆様を対象に、就労に向けた支援を行う機関です。
――ミドル世代就職応援コーナー(就職氷河期世代専門窓口)で就職相談を受けられるのはどんな人ですか?
山下課長補佐:「ミドル世代就職応援コーナー(就職氷河期世代専門窓口)」の対象になる方は、安定した雇用を目指す「就職氷河期世代(年齢が35歳~56歳)の方」で、次の要件のいずれかにあてはまる人です。
【対象要件】
・おおむね直近5年間に正社員としての雇用期間が通算1年以下の方
・臨時や短期など、不安定就労の期間が長い方
・非正規雇用の就業経験が多い、あるいは就職後の就労期間が短い方
――就職氷河期世代の方が就職相談などを受ける場合、今ご紹介のあった専門窓口に行くのが有効かと思いますが、中には「自宅から遠く、気軽に行けない……」という方もいるかもしれません。その場合はどうすればよいでしょうか。
山下課長補佐:「ミドル世代就職応援コーナー(就職氷河期世代専門窓口)」に出向けない方は、最寄りのハローワークでも同様のご相談を受けることができます。
――就職氷河期世代専門窓口で相談を受けるときは、持参するものはありますか?
山下課長補佐:手ぶらで来ていただいて大丈夫です。
「就職氷河期世代(年齢が35歳~56歳)の方」で、「今の状況を少しでも良くしたい」「将来の不安を改善したい……」などの悩みを抱えている方は、「相談したい!」と思ったときが吉日なので、早めにハローワークに相談に来てください。