テレビ各局の選挙特番で、スタジオ出演者からの質問に質問で返す、質問をはぐらかす、冷笑したりため息をついたり、はたまた自ら聞き返しておいて「堂々巡りになってますよね」と相手を批判するなど、聞いているほうが混乱するような話しぶりだった。
ここまでではなくても、「会話が成立しない」人というのはいるようだ。
44歳、二児の母が怒りをあらわに
共働きでふたりの子を育てているリカさん(44歳)。夫とは週末に、次の週のお互いの忙しさを確認して、ゆるやかに家事分担を決めている。「必ずやらなければいけないと決めつけるとつらくなるので、あくまでゆるやかに。ただ、12歳と9歳の子がいますから、食事だけはきちんと分担しています。上の子が大きくなったので、最近はお米さえ用意しておけば最悪、子どもたちが冷凍食品などを解凍してなんとかなりますが、食事だけはちゃんと用意してあげたいのが私の気持ち」
夫の常套手段は「質問返し」
どちらかといえば夫のほうが料理はうまい。ところがサボりたがるのが夫の悪い癖だ。しかもサボったときに素直に認めず、言い訳にならない言い訳をしてリカさんを言いくるめようとする。「つい先日も、急な残業が入ってしまったんです。夫にLINEで『どうしても残業抜けられないから、ごはん、よろしく』と送ったらOKマークがきたんですよ。しかし仕事を超特急で終わらせて帰宅すると、夫はまだ帰っていない。子どもたちは常備菜と冷凍食品で食べたという。
夫の帰宅を待ち構えて、『帰れないなら、どうしてOKマークなんか返してくるのよ』と言ったら、『え、誰が?』って。誰がって、あんたしかいないでしょという話ですよね。こうなると夫は自分の非を認めないのがいつものパターン」
どうして遅くなったのかと尋ねると、「だってきみが遅くなるって言いだしたんでしょ」と返ってくる。私が遅くなるから、あなたに早く帰ってと言ったらOKと送ってきたのではないかと言っても、「だから先にきみが遅くなるって言ったんだよね」と言い出す。
会話がかみ合わない。リカさんが疲れて「もういいわ」と言うと、「だったら最初から言わなければいいのに」と夫はつぶやいた。
「普段はめったにケンカしないんですよ。だけど夫は自分に非があると、そうやってからんだあげく、私が疲弊して話すのをやめるのを待つ。最後は自分が勝ったと言いたがる。こういう性格、どうしたらいいんだろうと思いますね」
いつかは自分が爆発、離婚につながるのではないかとリカさんは漠然と考えている。
>防衛本能が強すぎる夫との会話が大混乱