そのような就職氷河期世代の方々が、今のキャリアを見直し、正社員化を目指したいと思ったら、ハローワークにある就職氷河期世代向けの専門窓口である「ミドル世代就職応援コーナー(就職氷河期世代専門窓口)」を訪れてみてはどうでしょう。
今回は、富山労働局職業安定部訓練課の林課長補佐に、ハローワークで相談をした場合の「ハロートレーニング」について、詳しいお話をお聞きしました。
求職者が受けられる「ハロートレーニング」2つあるコースの違いは?
――求職者が「ミドル世代就職応援コーナー(就職氷河期世代専門窓口)」※1で相談をしたとき、ハローワークの相談員がスキルや知識の習得が必要と判断したら「ハロートレーニング」を紹介してもらえます。このハロートレーニングについて詳しく教えてください。林課長補佐:ハロートレーニングは明確に就職を希望されている人向けのトレーニングで、公共職業訓練(雇用保険の受給者向け)と求職者支援訓練(雇用保険を受給できない方向け)の2つがあります。
※1:ミドル世代就職応援コーナー(就職氷河期世代専門窓口)は主要なハローワークに設置されています。遠くて相談に行けないなどの場合は、最寄りのハローワークで相談できます。
富山ではミドル世代就職応援コーナーという名称ですが、他のエリアでは若干名称が異なります。たとえば、新潟では「就職氷河期世代支援コーナー」という名称を使用しています。
――まずは、雇用保険の受給者向けの公共職業訓練について教えてください。
林課長補佐:雇用保険受給者というのは、いわゆる失業手当(基本手当など)をもらっている方で、ハローワークに登録して就職先を探している方が対象になります。
訓練期間はおおむね3カ月~2年。職業訓練の内容は、情報技術系、介護系、事務系、製造業の専門技能などさまざまなコースがあります。職業相談でご本人様の意向を聞き、もしスキルを身に付けることで就職につながると判断できたら、職業訓練コースをご紹介します。職業訓練受講中は、一定の条件下で失業手当(基本手当など)などが支給されます。また、受講料は無料(テキスト代等除く)です。
――では、次は主に雇用保険を受給できない方向けの「求職者支援訓練」について教えてください。
林課長補佐:雇用保険を受給できない方というのは、ハローワークに登録して就職先を探しているのは共通していますが、雇用保険に加入できていなかった人、失業手当(基本手当など)の受給中に再就職ができず支給終了した人、雇用保険の加入期間が足りずに失業手当(基本手当など)を受けられない人、自営業を廃業した人などが対象になります。
職業相談は雇用保険受給者に限らず、誰でも受けられます。ご本人様の希望などを聞き、早期就職につなげるためスキルアップが必要であれば、職業訓練コースをご紹介します。
職業訓練の内容は、情報技術系、介護系、医療事務系、製造業の専門技能などさまざまなコースがあります。
訓練期間は2~6カ月。この期間に、毎月10万円の給付金などを受けながら、原則無料(テキスト代などは自己負担)で職業訓練を受けることができます。さらに、訓練期間中~訓練終了後もハローワークによる就職支援が受けられます。