しかし、実は夜の外干しでは良くないこともあります。その理由や、夜間に干す場合の対策などを家事アドバイザーの筆者がご紹介します
洗濯物の夜干しはNGなのか? その理由と部屋干しする場合のポイントをご紹介します。
カメムシなど虫がつく可能性がある
洗濯物を夜に外干しすると、虫が寄ってくる可能性があります。特に白い衣類は明るさが目立つため、虫が寄り付きやすいものです。さらに2024年は、カメムシが例年の何十倍と発生しているというニュースも流れています。カメムシは夜行性なので、洗濯物を干しているうちに洗濯物についたり、卵を産んでしまう可能性もあります。 【関連記事】
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洗濯物が乾きづらいので悪臭が発生しやすい
太陽が出ていない時間に洗濯物を干すと、乾燥するまでに時間がかかってしまいます。洗濯物が湿った状態で5時間以上経過すると、臭いのもとになるモラクセラ菌が爆発的に増殖するといわれています。夜に干した洗濯物を5時間以内で乾燥させるのは難しいので、モラクセラ菌が増殖してしまう可能性が高まります。衣類が凍結すると繊維が傷む
日中に干す場合でも、紫外線に当てすぎると繊維が傷みますが、冬、気温が下がる夜間も洗濯物が凍結して繊維が傷む可能性があります。夜の外干しは盗難の危険も高まる
夜間は日中と比べると格段に人目が少なくなります。そのため夜に洗濯物を干していると盗まれてしまう可能性も高くなるというわけです。これは女性物の洗濯物に限らず、男性物でも同様です。洗濯物の盗難に限らず、夜間に外干しをすることで「日中は不在の可能性がある」と目星をつけられてしまい、空き巣に狙われる恐れもあります。「干しっぱなしで、だらしない」と思われる可能性もある
人によっては「干しっぱなしで、だらしない家」と思う人もいるかもしれません。また、洗濯物の夜干しには昔からさまざまな迷信があり、「夜は洗濯物に悪い気がつく」や「洗濯物を夜干すと赤子が泣く」などといわれています。迷信は根拠があるものではありませんが、このようにいわれているということは、やはりご近所の目などを意識してのことではないでしょうか。部屋干しの洗濯物を少しでも早く乾かす方法
ここまでご紹介したように、夜の外干しにはデメリットが多くあります。夜間に洗濯物を干す必要がある場合、できれば室内に干したほうが良いでしょう。とはいえ、室内干しもなかなか乾きづらいものです。続いて、室内干しでも効率よく乾かすことのできる方法をご紹介します。 ・タオル類は片側を長くして干すタオルをかけるとき、タオルの中心が竿にかかるようにする方も多いと思います。これを、中心からずらし、片方を長く下ろして干すようにします。すると、重なっている部分が減るため乾きやすくなります。
・靴下は片方ずつ干す
靴下はどうしてもペアにして干したくなりますが、まとめて洗濯バサミに干すと密着しすぎて乾きづらくなってしまいます。片方ずつ洗濯バサミでとめて干すようにしましょう。
・パンツ類は中を空気が通りやすい形に干す
パンツ類は洗濯バサミでとめる数を増やし、履いているときのように中が空くような形にして干すと、中を空気が通りやすくなり早く乾くようになります。
・シャツ類も中に空気が通りやすい干し方をする
シャツ類を干す場合も、針金ハンガーなど細いものではなく、幅の広いハンガーを使ってシャツ内を空気が通りやすくして干すようにします。
・除湿器やサーキュレーターを有効活用する
除湿機を使用する場合は、できる限り狭い部屋(脱衣所など)で運転させます。除湿器は部屋中の湿気を集めるので、広い部屋だと効率がよくありません。
また、扇風機やサーキュレーターの風を洗濯物に当てることで、格段に早く洗濯物が乾くようになります。その際、換気扇をまわしておくと、洗濯物から飛んだ湿気を外に出すことができます。
休日に乾燥だけコインランドリーを使うのもおすすめ
近年爆発的に増えたコインランドリー。2022年の時点で国内2万5000店舗を超え、セブン-イレブンの店舗数を超す軒数となっています。最近では「洗濯物はまとめて休日にして、乾燥だけコインランドリーを使う」という使い方をする人も多いようです。
何かとデメリットが多い夜の外干し。とはいえ、家族構成や働く時間帯などによって、家事のやり方は人それぞれだと筆者は思っています。負担にならない範囲で、夜の外干し以外の方法を検討してみてはいかがでしょうか。