資産運用

47歳女性、年収310万円。病気で半減した収入を投資で補おうと考えています

みなさんから寄せられたお金についてのさまざまな疑問や悩みに、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが答えてくださいました。今回は、病気で収入が減ってしまった40代女性からの相談です。

執筆者:All About 編集部

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みなさんから寄せられたお金に関するさまざまな疑問や悩みに、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが答えてくださいました。今回は、病気のために収入が減り、その不足分を投資で補おうと考えている40代女性からの相談です。
 

Q. 病気で収入が半減したため、貯蓄から投資にお金を回し、不足分を投資で補おうと考えています

「病気で収入が今までの半分になりました。今ある貯蓄2900万円を働くお金にして、不足を補おうと考えています。新NISAの非課税投資枠1800万円をオルカンで枠いっぱい最短で投資し、利益が出たら少しずつ現金化して生活する計画です。取り崩しの際の注意点を教えてください」(ウリさん/女性/47歳)

<年収>本人:310万円
<金融資産>現預金:2900万円、リスク資産:1700万円

 
収入の不足分を投資で補おうと考えている40代女性

収入の不足分を投資で補おうと考えている40代女性

 

A. 「収入の不足分を投資で補うのはリスクが高いので、現預金とリスク資産の割合は再検討してみてください」(深野さん)

基本的に収入の不足分を投資で補うことは、おすすめできません。現預金から1800万円を投資に回すと、現預金とリスク資産の割合が2対8になります。

投資で利益が出ているときはよいのですが、果たして上手くいっているときに売ることができるのかという問題があります。例えばですが、投資した1800万円が2500万円ぐらいに増えたとしましょう。そうすると、人は誰しも「もっと増えるのでは」と期待してしまい、良きところで合理的に売ることがなかなかできないものです。

またもし、現金が必要になり、今ある預貯金だけでは足りなくなると、リスク資産を売ることになりますが、そのときに必ず利益が出ている保証はありません。こういった不確定要素を考えると、リスクの取り過ぎは避けた方がいいと思います。

そして、取り崩しの注意点にもなりますが、意図しないところでリスク資産を現金化せざるを得なくなると、長期投資ができなくなり、結果的に資産を増やす機会を失うことにも繋がってしまいます。

すでにリスク資産を1700万円持っていらっしゃるので、投資に回したとしても2300万円くらいまでにし、現預金とリスク資産の割合を5対5にしておくのがよいと思います。参考意見の一つとして聞いていただき、投資リスクについてもう少し考えたうえで、再検討いただけるとよいのではないでしょうか。

【動画】深野先生の他の相談もご視聴いただけます!ぜひ併せてご覧ください。

教えてくれたのは……深野 康彦さん

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金まわり全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。著作に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)、『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など
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