最初にルールは作ったけれど
結婚して14年、長男が12歳、次男が8歳となったミナさん(44歳)。次男が小学校に入った昨年春、夫の実家近くに越した。「長男は私立に通っていて、引っ越し先からむしろ通学時間が減って楽になったようです。次男は受験が嫌だというから公立に決めていました。一昨年暮れ、ちょうどいいタイミングで、夫の両親から『すぐ近くの築浅マンションが売りに出るみたいだからどう?』と言われたんです。いろいろ調べて、共働きだから買えないこともない、今後のことを考えると義父母が子どもを見ていてくれる安心感もある。ということで夫婦で引っ越すことを決めました」
ミナさんが気になったのは、夫の両親との付き合い方だ。正直言えば、子どもたちだけで家にいる時間があるのは避けたい。義母が夕方まで来てくれるのか、あるいは義父母の家に子どもがいることになるのか。連絡を頻繁にとるために義父母とミナさん夫婦のグループLINEも作った。
「義父母はやたらと張り切っていました。これまでコロナ禍もあって頻繁に孫に会える状態ではなかったから、うれしかったんでしょう。でも私はその張り切り方に、むしろ不安が募りました」
孫育てに張り切りすぎる義母
4月に学校が始まると、学校からの連絡はミナさんが受け、自分がどうしても行けない行事のときだけ義母に頼むことにした。だが義母はその情報を、すぐに共有しろと言い出した。「あくまで私たちが親、義父母は応援、協力の形でお願いしますと私は最初に言ったんですよ。私もリモートでも仕事できる日もあるし、全面協力は必要ない、と。お菓子をやたらに与えないで、お金を与えないで、親の悪口を言わないでとか、基本的なルールも紙に書いて渡しました。
夕食まで食べさせてほしいということはほとんどありません。できれば子どもの帰りに合わせて家に来てもらったほうが、子どもたちも宿題などができるからいいなと思っていました。だけど義父母は子どもを家に寄越せという。でも学校から直で義父母のところに行くと、義父母が用意したゲームで遊んでばかりになる。そこは許容できないところもあったので、夫とも何度も話し合いながら、3回に1回は義父母の家でいいけれど、あとはわが家に義父母のどちらかが来てくれるとありがたいと伝えました」
義父母はどちらも70代前半。元気だし、徒歩10分程度の距離なので散歩がてら歩いてくるにはいいだろうと夫が説得した。
>距離が近くなりすぎてトラブルが