収入が多いのに貧乏な人の特徴
貧乏になる原因は、突き詰めると1つしかありません。それは、「稼ぐよりも多くを使っている」ことです。
稼ぎはあるのに貧乏な人は、収入を使い切ってしまいます。だから、いつまで経ってもお金が貯まらず、高収入でも貧乏です。
では、稼ぎはあるのに貧乏な人には、どのような特徴があるのでしょうか? ここでは3つのパターンを取り上げます。
収入は高いのに貧乏になってしまう人とは?
稼ぎはあるのに貧乏な人の1つ目のパターンは「そもそもお金を貯めることに興味がない人」です。お金持ち研究の第一人者でもあるトマス・スタンリー博士は「経済的にしっかりした基盤を持とうと考えているなら、きっと実現できる。だが、良い暮らしをするためにお金が欲しいと思っているのなら、一生、金は貯まらない」と言いました。
これは目的意識の問題です。お金持ちの多くは「お金を貯めて経済的基盤を築こう」と考えますが、お金が貯まらない人は「お金は使うためにあるのだから、稼いだお金は使ってしまおう」と考えます。
これは生き方の問題ですから、どちらが良い悪いはありません。とはいえ、少なくともお金を貯めることに興味がない人ほど、支出が大きく、貧乏になりやすいと考えられます。
稼ぎはあるのに貧乏な人の2つ目のパターンは「自分の将来を楽観している人」です。
「お金を貯める」という行動には、「不安に備える」という性質があります。万が一、自分が健康を損ねて働けなくなってしまったり、大きな支出が必要になってしまったりしたとき、貯金があると安心です。
ウラを返すと、将来に不安を感じない人は、お金を貯めようとも思いません。「お金を使っても、将来の自分が稼ぐから大丈夫」と楽観しているからです。
マイクロソフトの創業者で、世界一の大富豪になったこともあるビル・ゲイツは、極度の心配性として有名です。彼はマイクロソフトの社長だったとき、自分の会社を破滅に至らしめるさまざまなシナリオを「悪夢のメモ」としてまとめていました。
意外かもしれませんが、ビル・ゲイツは、マイクロソフトが絶好調に成長していたときに、誰よりも会社の破滅を恐れていたのです。お金持ちになる人ほど、心の奥底に何がしかの「心配」を抱えていると考えられます。
稼ぎはあるのに貧乏な人の3つ目のパターンは「今を大事にする人」です。
最近、『DIE WITH ZERO(ゼロで死ね)』(著者:ビル・パーキンス)という本が流行っています。この本に書かれた最大のメッセージは「将来のことを心配するあまり、今の暮らしを犠牲にし過ぎてはいけない」というものです。
貯金をする人も、貯金をしない人も、「幸せな人生を生きたい」という気持ちは一緒です。それでも判断が違うのは、「今の幸せ」と「将来の幸せ」の重み付けが違うからです。
お金持ちになりやすい人(よく貯金する人)は、「今は支出を我慢してでも、将来、豊かに暮らすためにお金を貯めよう」と考えるクセがあります。
一方、貧乏になりやすい人(あまり貯金しない人)は、「将来のことはそのとき考えれば良いから、今を楽しく暮らすためにパーっとお金を使おう」と考えるクセがあります。
貯蓄のちょうど良いバランスを見極めたい
これらに良い悪いはありません。理想をいうなら「今の暮らしを犠牲にしない程度にお金を貯めて、今も楽しく、将来も楽しく暮らす」ことでしょう。貯金をし過ぎて今の生活が苦しすぎるのもしんどいですし、貯金をしなさ過ぎて将来お金に困るのも大変です。ちょうど良いバランスを見極めたいものです。まとめると、稼ぎはあるのに貧乏な人は「そもそもお金を貯めることに興味がない」「自分の将来を楽観している」「今を大事にする」といった特徴があると考えられます。
極論、今も将来も幸せに生きられるなら貯金しなくても問題ありません。とはいえ、今の幸せを優先しすぎるあまり、将来の幸せが犠牲になっているのであれば、すこし立ち止まって、ライフプランを考え直してみたほうが良いかもしれません。