人間関係

被扶養者からはずれて正社員になった私に「妻として出過ぎじゃないのか」とキレたモラハラ夫(2ページ目)

第二子を妊娠中に発覚した夫の浮気。以来夫のことは全く信用していない。数々のモラハラ発言もあり、よきところで離婚するために、資格も取り正社員にもなった。あとは、どこで切り出し、思い知らせるかのみだ。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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これからのことを考えて水面下で努力

30代半ばになって下の子が小学校に上がったころから、彼女はウェブ関係の勉強を始めた。それと同時に福祉関係の資格も取ろうと考えた。

「通信教育を駆使しました。夫からは月ごとに生活費をもらっていたけど、夫がご機嫌ならどうしても足りないと言うと出してくれる。でももともと生活費はけっこう抑えていたので貯金ができていました。その貯金を使って勉強を始めたんです。将来、きちんと身を立てることができるように」

その一方で、パートで仕事をするようにもなった。夫の被扶養者でいられる額にとどめておいたが、それらも貯金に回した。近くに住む実母に事情を話して、子どもたちを預かってもらうことも多かったが、勉強も進み、資格も取った。それが功を奏して7年前にパート先で正社員となることができた。

「被扶養者からはずれることになったと夫に言ったら、夫はどうしてとびっくりしていました。トータルで考えても私がバリバリに働いたほうが計算上、いいからと言うと『オレが頼りにならないということか』『妻として出過ぎじゃないのか』とわけのわからないことを言い出して。ああ、この人は自分が養ってやってるから妻は言いなりになるべきだと思っている人なんだなと感じましたね」

そして3年前、知人の紹介で彼女は同業他社に転職。年収は2割以上アップした。現在、19歳の長女は大学生に、16歳の長男は高校生になった。長男が大学に行くとしてもマヤさんの収入だけで生活はしていけそうだ。だが彼女はまだ離婚を口にしてはいない。

「長女が大学に入学するとき、彼女はやりたいことがあるからちゃんと学部を選んだのに、夫は『大学は文系なら法学部か政治経済関係以外はダメ』と言い放ったんですよ。どうして子どもの人生を父親が決めるわけと娘も私も大反発。結局、私がさっさと娘の合格したところにお金を払い込んでしまいました。

夫は『オレの言うことが聞けないのか』と大騒ぎしたけど、もう娘の行きたいところに払ってしまったからどうにもならない。私は夫に『子どもたちの人生なんだから、私たちは応援しかできないんだよ』と説得しましたが、夫は『おまえの育て方が悪い』とキレていましたね」

離婚の決意は固まった!

どんなに夫がキレようが、マヤさんの心は揺らがなくなっていた。だが、下の子が大学に入ったら離婚しようという決意も固まった。

「たった1回の浮気だし、それからはなんとかやってきたのだから、今さら離婚しなくてもいいんじゃないのと母は言いますが、発覚したのが1回であって、その後も夫は浮気をしていると私は確信しています。でもそれが原因ではない。私が夫をどうしても信頼できなかったのが原因。我慢を重ねたのは、やはり子どもたちにつらい生活をさせたくなかったから。ただ、先日、息子の進路を巡ってまたバトルになったとき、ついに私、子どもにも私にも見捨てられる老後が待ってるわよと言ってしまったんです」

夫はよほどショックだったのだろう、えっという顔をしたまま表情が固まっていたという。その後、「脅すなよ」と苦笑していたが、マヤさんは真顔を崩さなかった。

「たびたび言われたモラハラまがいの言葉はすべてメモしてあります。私が正社員になって、社会人経験が少ないと言えなくなってからは、夫はよく『きみの地頭で解決できる?』とか『仕事できてるの? 周りに迷惑かけてないの?』と言うようになった。どうしても妻を下に見なければ自分が生きていけない男って、あまりにも弱いですよね」

その弱さを、数年後に思い知らせてやりたい。努力を重ね、運も味方につけて自立したマヤさんからの離婚の申し出に、夫はどんな言葉を吐くのだろうか。
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