持ち株がストップ高になったらどうする?
そもそもストップ高とは?
日本株には「値幅制限」というものがあります。これは1日の株価には上限と下限があって、「これ以上は上がらない株価(=ストップ高)」と、「これ以上は下がらない株価(=ストップ安)」が設けられています。たとえば、「持ち株がストップ高になる」というのは、自分が持っている株が上限いっぱいまで値上がりして、短期間で大きく利益が出ていることを指します。
初めてのストップ高で、テンパらないために
先述したとおり、持ち株がストップ高になると大儲けできます。だから、株をやっている投資家なら、誰もが憧れます。しかし、いざ持ち株がストップ高になると、「早く売ったほうがいいのか?」「それとも持ち続けて利益を伸ばすべきなのか?」「あるいは、ここで株をもっと買い増すべきなのか?」が分からなくなって、テンパってしまう方も多いです。
ストップ安やストップ高のように、株価が大きく動くと、それに伴って感情もジェットコースターのように揺さぶられます。ふだんは冷静でも、株価が上がるとつい欲が出てしまったり、逆に急激な株価変動に驚いて、怖がりすぎてしまうのです。
せっかく持ち株がストップ高になっても、そこで対応を誤ってしまうと、大儲けのチャンスをふいにしてしまう恐れがあります。だから、いざというときにテンパらないためにも、「もしも、持ち株がストップ高になったら、どう対応するか?」を事前に考えておくのが大切です。
持ち株がストップ高!どうすればいい?
持ち株に対して僕らが選べる道は「静観」「売る」「買い増す」の3つしかありません。ではストップ高になったときは何を選べばいいのでしょうか。1つ目の選択肢が「何もせず静観する」ことです。
筆者の経験上、もっとも「やらない」のがこの選択肢です。なぜかというと、ストップ高になるほど株価が上がったり、何かしらの材料が出たりしている株は、売るか、買うか、どちらかに動くほうが合理的なことが多いからです(そして、筆者の経験では売るのが正解だったことが多いです)。
「何もせず静観する」という人は、たぶん「どうすればいいか分からないから様子見する」という対応なのだと思います。
しかし、様子見している間に高く売るチャンスを失うかもしれません。あるいは、様子見している間にさらに上がってしまうかもしれません。いずれにせよ、ストップ高のような大きな株価変動があるときには、何かしらの対応を迫られている可能性が高いです。
2つ目の選択肢は「利益に満足して売る」ことです。
株を買うときには、だいたい「このくらいまで上がるといいな」という目標株価があるはずです。目標株価が妥当なら、目標を超えて株価が上がった場合は、いずれ下がって戻ってくるでしょう。このような場合は、欲張って利益を伸ばそうとせずに売ってしまうのが正解です。
中原の経験上、ストップ高になった株は、翌日から下がることが多いです。よほど割安な株でもないかぎり、ストップ高になったときはすぐ売ってしまうのが正解であることが多いです。
まだ上がると思っている場合でも、少なくとも「ストップ高になる前」よりは上昇余地は狭まっているはずです。すべては売らないまでも、持ち株の一部を売ったりして、利益を確定してしまうのが無難なことが多いです。
3つ目の選択肢は「さらなる利益を狙って買い増す」ことです。
筆者の経験上、持ち株がストップ高になったときは、多くは売るのが無難です。しかし、ストップ高になる株の中には、それこそ「ものすごく業績が良くなって、ストップ高になってもまだまだ格安な株」というものがまれにあります。
そういう株は、仮にストップ高になったとしても、引き続き株価が上がると期待できます。一時的には利益確定の売りに押されるかもしれませんが、長い目で見ればまだ上がるでしょう。このような場合は、慌てて売らずに、むしろ買い増すことも検討するとよいでしょう。
まとめ
「これくらい上がったら売る」とか「これくらい大きな材料が出たら買い増す」とか、ストップ高になる前にイメージトレーニングしておけば、いざストップ高になったときにもスムーズに対応できるはずです。誰もが憧れるストップ高。長く投資をやっていれば、あなたもいずれ経験するでしょう。大きなチャンスを掴みそこねないためにも、いまのうちから「もしストップ高になったらどうするか?」を、決めておいてはいかがでしょうか。