今でこそ、NISAが普及して投資にポジティブな人も増えましたが、やはり「ギャンブル」的なイメージを持つ人もいるようです。資産運用を始めたいのに家族に反対された場合の対処法について考えていきたいと思います。
話し合い、歩み寄りが大切
愛情深いコミュニケーションを図る
家族が資産運用に反対する理由は、「損をして困ったことになるのでは?」という心配や不安からなので、それもひとつの愛情や家族のための反対意見だと受け止めましょう。そのうえで、まずは家族や配偶者とオープンなコミュニケーションを図りましょう。その時、注意してほしいことが、「お金のため」ではなく「家族の幸せのため」を前提に優しく温かい言葉で伝えることです。自分の考えや理由を丁寧に説明し、なぜNISAを利用したいのか、そのメリットやリスクを共有して理解を深めることが大切です。
そうは言っても、資産運用の知識がなければわかりやすく説明することも、理解してもらうことも不可能です。そもそも、自分自身も「資産運用」について詳しくない……ということがほとんどなので、一緒に勉強からスタートするのもいいですね。
資産運用に対して慎重な態度で
最近のNISAブームの雰囲気として、「みんな儲かってるらしい」「簡単に儲かったらしい」「ほったらかしでいいらしい」というものがあります。家族が反対する理由のひとつに「そんな甘いものではないのでは……落とし穴があるはず」と疑っているんですね。
この点に関して言えば、疑ってかかることはとても重要です。実際、リーマンショック後は多くの人が「みんな損したらしい」「瞬く間に損が出たらしい」「ほったらかしにしていたら損がさらに拡大したらしい」という状態でした。
株価や金融商品の価格は常に上下に動き、必ずしも景気の動向と一致するものではありません。値動きのある以上、利益が出ることもあれば損失を出すこともあります。だからこそ、投資に対して慎重な態度で臨むことはとても大切ですね。
まずは資産運用について勉強してみたいというスタンスで
よって、「まずは資産運用について勉強してみたい」と伝えるのもいいと思います。勉強して知識を身に付けることまで反対されることはないと思います。知識が身に付けば、家族にも説明できるようになるので、理解してもらいやすくなりますね。資産運用に関する本や動画で勉強し、セミナー等で専門家の話を聞くのも大事です。資産運用の知識を身に付けて初めてリスクコントロールができるようになるので、ある程度の知識を身に付けてからスタートするという妥協点や合意点を見つけるのもいいでしょう。
少額で失っても困らない金額からスタートしましょう
資産運用の勉強をしながら、まずは自分のお小遣いから5000円ほどの少額で積立投資を始めてみましょう。つまりギャンブルではなく、真面目に資産運用と向き合い、家族に迷惑にならない金額で始めてみる、というような姿勢を見せることが大切です。利益が出たら家族に還元
将来、資産運用で利益が出たら家族に還元することも大切です。利益分で旅行に行ったり、株主優待や配当金で家族にとって有意義なことができたりすれば、「資産運用も悪いものではないかもしれない……」と徐々に理解してもらえるようになるでしょう。夫婦間で内緒でスタートするのはNG
反対に、家族に内緒で始めることは避けましょう。特に夫婦間で内緒のお金があることは、それが発覚した時にあまり良い状況を生みません。資産運用をすることはきちんと伝え、無理を通さずお互いの妥協点を探りながら納得できるようにコミュニケーションを図ることが大切です。金融商品である以上、利益が出ることもあれば損失が出ることもあります。資産運用を始めて良かったと、結果的に実感するには多少なりとも時間がかかりますので、喧嘩にならない金額や負担にならない金額を定めるなど、ルールを設けて、コツコツと長期にわたって取り組んでいきましょう。
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