中でも一人暮らしの方は、自分が稼いだお金は自由に使うことができます。老後のことよりも今を充実させることを優先しがちということがあるかもしれません。とはいえ、ある程度の年齢になれば、老後資金が気になるものです。
そんなときは、まずは家計の中の「ムダ遣い」をチェックしてみてはどうでしょう。今回は、家計のムダ遣いをなくすための2つの対策をご紹介します。
一人暮らしの人で1000万円以上を持っている割合は?
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](2023年)」によれば、20~70歳代の単身世帯における1000万円以上の貯蓄を持つ人の割合は以下のとおりです。●1000万円以上の金融資産を保有している割合
・20歳代:1.6%
・30歳代:16.4%
・40歳代:17.0%
・50歳代:22.7%
・60歳代:34.2%
・70歳代:39.4%
これより、単身世帯の場合、20歳代よりも30歳代。さらに40~50歳代よりも60歳代以上というように年齢を重ねるにしたがい1000万円以上の貯蓄を持っている人の割合は増えています。
家計の中にある「ムダ遣い」を見つけよう
家計の中にあるムダ遣いには、「安い」というだけで買ってしまい結局使わないままになっているものや、支出額などは分かっているが何に使ったか後から思い出せない「使途不明金」などがあります。これらは、習慣化してしまったありがちな浪費です。1回あたりの金額はそれほど多く感じるものではありませんが、ダラダラと使ってしまうものが多い傾向にあります。
このような習慣を持ち続けていると「そんなにぜいたくをしているわけではないのに、いつもお金がない……」という状態を作り出してしまいます。
まずは、いつも立ち寄るお店のレシートを集計してみる、ネットでの買い物の決済を確認してみるなど、日々の行動を振り返ってみると、どんなムダ遣いがあるかつかめるでしょう。
ムダ遣いを減らすための対策とは?
ムダ遣いを減らすための対策には、以下の2つがあります。●使途不明金を減らすための対策1:レシートやカード明細を小まめにチェックする
ムダ遣いのもとになる使途不明金は、時間が経過すると何に使ったか忘れてしまう支出です。忘れてしまう前にチェックしましょう。
また、それ以外で、買い物にいったときに、余計なものを買ってしまいがちな人は、1週間に1回程度は、全てのレシート、カード、電子マネーの決済履歴を確認して、ダブりで購入しているものはないか、不要なものを買っていないかなどチェックしましょう。
そのとき必要だと思って買っても、後になれば要らなかったということは結構あります。今後、同じことを繰り返さないためにも、小まめに支出を振り返るようにするとよいでしょう。
●使途不明金を減らすための対策2:予算や買い物する日などルールを設ける
レシートやカードなどの利用明細などを小まめにチェックして、コンビニやカフェの支出、空いた時間に行うネットサーフィンでの買い物が使途不明金の原因だと気が付いたら、それぞれ、次のようなルールを設けるとよいでしょう。
たとえば、コンビニやカフェの支出が多い人は、1カ月のおおよその支出額をつかみ、その3分の2~2分の1ぐらいで予算を設定しましょう。また、ネットの買い物が多い人は、ポイント2倍デーなど特定の日のみ買い物すると決めてしまいましょう。