「まもなく株価が大暴落する、という噂がありますがどう思いますか?」(57歳・会社員・年収600万円)
今回は、この質問にお答えします。
まもなく株価が大暴落する、という噂があるのですが……
「まもなく株価が大暴落するのではないか?」と心配する気持ちは分かります。中原も根が悲観的なので、「株価が大暴落したらどうしよう?」と心配しています。実際、過去には株価が大暴落したことが何度もありました。
分かりやすい例が「世界恐慌」です。これは1929年に起きた恐慌で、日本にも広がってきました。日本の恐慌は「昭和恐慌」と呼ばれています。当時、アメリカ株はだいたい80%くらい下がって、指数が5分の1になりました。
ほかにも、私たち日本人に馴染み深いのが「日本株バブル崩壊」です。これは1990年ごろに起きたバブル崩壊で、ピークから日経平均株価も5分の1くらい下がりました。
もし株価が世界恐慌やバブル崩壊のように大暴落したら、株を持っている中原を含む投資家は大きく損をするでしょう。
一方、「株価が大暴落」つまり大恐慌になるときには、だいたい似たパターンがあります。世界恐慌の暴落や日本バブル崩壊の大暴落も同じです。
そのパターンというのは、「生産過剰」と「投機ブーム」そして「政府の怠慢」の3つが重なるときです。
●詳細は記事を御覧ください
世界恐慌再来の噂、どう対策する?【お金の噂!ウソ・ホント】
需要に対して大きすぎる生産能力。バブルじみた株式や不動産。政治家の怠慢。これらが全て組み合わさった結果が世界恐慌による株価暴落だと言えます。
大暴落の「可能性がある」のような「可能性」の話は、ゼロとは言えない以上だれでも訴えることができます。とはいえ、大事なのはその「可能性」がどれだけ高くて、深刻なものか?でしょう。
金融市場ではところどころに「小さなバブル」が出たり消えたりしている?
記事執筆時点で、中原は世界恐慌や日本株バブル崩壊ほどの危険性は感じていません。とはいえ、金融市場ではところどころに「小さなバブル」が出たり消えたりしています。インターネットバブルが良い例です。当時は、赤字企業ですらインターネットに関わってそうな株価が急騰し、その後、大暴落しました。
株価が大暴落するウラには「根拠なき楽観」がはびこっているものです。うさんくささを感じる投資商品を見つけたときには、近寄らないほうがよいと思います。