食生活・栄養知識

Q. 「スマホを見ながら食事すると太る」って本当ですか?

【管理栄養士が解説】「スマホを見ながら食事すると太る」というのは本当でしょうか? 真偽と考えられる理由について、わかりやすく解説します。

平井 千里

執筆者:平井 千里

管理栄養士 / 実践栄養ガイド

Q. 「スマホを見ながら食事をすると太る」って本当ですか?

スマホを見ながら食事する女性

スマホを見ながら食べると太りやすくなる? 本当でしょうか


Q. 「家で食べるときも外食するときも、一人で食事を済ますことが多いのです。静かだと寂しいので、ついYouTubeやSNSなどを開いてしまいます。最近『スマホを見ながら食事をすると太る』と聞いたのですが、本当でしょうか? 行儀はよくないかもしれませんが、摂るカロリーが同じなら『太る』ということはない気がするのですが……」
 

A. 「ながら食べ」は太ります。意識が食に向かないことも一因です

「ながら食べは太る」というのは、マナーを正すための俗説のように思われるかもしれませんが、実は本当であるという論文が発表されています。論文内で紹介されている研究によると、ダイエット中の女性に歩きながらシリアルバーを食べてもらい、その後にスナックを食べてもらったところ、歩かずにシリアルバーを食べた他の被験者よりも、スナックを食べる量が多かったそうです。

単純に「運動をした分、おなかがすいた」という可能性も無視できませんが、考えられる原因の一つとして興味深いのが、歩きながら食べたことで「食べた」という意識が低くなっているのではないかという点です。

誰でも覚えがあると思いますが、スマホに限らず、何かをしながらした行為はあまり記憶に残りません。意識が分散されてしまい、食べている物や食べていることに意識が向かない分、噛む回数が減ったり、だらだらと食べてしまったり、食べた満足感を得にくくなって間食につながりやすくなったりと、食べる行為全体がいい加減になってしまうことも考えられます。

ご質問の通り、スマホを見ても見なくても同じ食事から摂るカロリーは変わらないのは確かですが、食べ方や、その後の間食や食事量に影響する可能性があるのです。「スマホを見ながら食べると、食事に対する意識や満足度が下がるかもしれない」ということは覚えておいた方がいいかもしれません。

さらに詳しく知りたい方は、「ながら食べは太る!「スマホしながら食事」で体重増加する理由」をあわせてご覧ください。

■参考
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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