「いい人間関係」を築ける人ができていること
「どんな人間関係を望んでいるか」をハッキリさせておく
「なんとなく人と関わって、気が合う人と仲良くなっていくような関係」は、自然でいいですが、何か希望があって「いい人間関係を築きたい」と思っているのであれば、「自分が今、どんな人とどのような関係を望んでいるのか」を心の中でハッキリさせておくといいでしょう。例えば、「同じ職場で、大変な時は互いにねぎらい合えるような仲間が欲しい」のか、「プライベートでも仲良くなって、互いが誕生日の時は祝い合うくらい近しくなる友達が欲しい」のか、「仕事での悩みに対してアドバイスをくれるような目上の人といい関係を築きたい」のか――。場合によっては、「恋人が欲しい」こともあるでしょう。
忙しい現代人にとって、自由な時間は限られているので、あらゆる人と仲良くなって関係を深めるのは、物理的に難しいもの。場合によっては、遊びの誘いがきたときに断る必要もありますしね。
もちろん願っていても、実際にそのような相手が現れ、関係を築けるかどうかは分かりません。しかし、例えば「恋人を見つけるために合コンに行ったのに、同性同士ばかりで会話をしてしまった」「会社の飲み会で上司と交流したかったのに、同僚同士で仕事の愚痴の言い合いをして終わってしまった」など、自分が望んでいることとは違うことをしてしまい、せっかくのチャンスを失ってしまうこともあります。
だから、「今どんな人間関係を求めているのか」は自分の中でハッキリ持っていた方が、自分が望む人間関係をより築きやすくなるでしょう。
はじめは、相手が望む距離感に合わせる
仲良くなりたい人が現れたとき、その人といい関係を築くために大切なのが「距離感」です。人は、自分が望むよりも相手が近すぎるとうざったく感じるし、逆に、遠すぎると冷たさを感じるもの。まずは仲良くなりたい人が、どんな距離感を望んでいるのかを感じながら、無理をしない程度に相手に合わせるようにした方がいいでしょう。その上でちゃんと仲良くなれた時に、もっと会いたい場合は、積極的に誘って会うように持っていくこともできるし、逆に、少し距離をあけたいときは、誘いを断りやすくなってきます。
「相手の幸せを願える」ことが重要
人間関係は、相手に「一緒にいると、自分が損をする」と感じられてしまうと、距離を空けられてしまいます。ある程度、何でも言い合えるような友達になったのであれば、わがままを聞いてくれることはありますが、それでも基本的には、「自分と会うことで、相手にはどんなメリットがあるのか」は、常に考えていた方がいいものです。例えば、相手ばかりが楽しい話をしていて、自分は何の話のネタもなく聞く一方だと、相手は一緒にいてつまらなさを感じてしまうことは多いし、逆に、相手の話を聞かずに、一方的に自分の愚痴を聞いてもらうような形では、相手は「わざわざ時間を使って会う意味が分からない」と感じてしまうものでしょう。
「相手のメリットを考える」というのは、言い換えれば「相手の幸せを願えるようになる」ということでもあります。
相手に、自分と会ったことで、「楽しかった。忙しい中、時間を作って会えてよかった」と思ってもらうためには、どうしたらいいのか、というのを、きちんと考えることが大切なのです。自分のために無理に時間を作ってもらった場合は、食事代はおごるとか、手土産は持っていくなどはした方がいいこともありますしね。
「また会いたい」と思われるには、“悪口”はNG!
いい人間関係を築きたければ、基本どんなときも「悪口は言わない」ことは大切。悪口は独り歩きして、いずれ相手の耳に届きやすいもの。しかも、直接言ったわけではない分、もっと悪い意味で伝わってしまうこともあります。それが人間関係のトラブルを生むのです。人の悪口を言っているとき、「すてきな表情の人」は、まずいません。それは、大切な人と会って、わざわざしなくてはいけない話題でしょうか? 違いますよね。もっと互いが笑い合えるような楽しい会話をして、「また会いたい」と思われた方が、自分にとっても得です。
たとえ相談事があるときでも、誰かの悪口を言うのではなく、淡々と状況を説明し、アドバイスをもらうようにした方がいいでしょう。基本的に、人は「魅力的な人」の味方になりたいし、応援したいと思うものなのです。
ここまで、新学期に「いい人間関係」を築くためのポイントを紹介しました。人との出会いによって、自分の生活、人生が大きく変わることもあります。自己の魅力を磨いて、すてきな人とご縁をつなげていきたいものですね。