自覚的なのか?「指輪男」の不倫率は高い?
指輪を見て「奪いたい」という妙な闘争心がわくことも
「結婚指輪は習慣としてしているだけで、特に意図はないんですけどね。ただ、指輪をしていることで、女性と親しくなったとしても『僕が結婚していることは最初からわかってたよね』と言外に伝えている側面はあるかもしれない」
リョウタさん(45歳)はそう話してくれた。彼自身も指輪をしているが、結婚して13年の間に一度だけ恋をした。それは1年続いたという。
「相手の女性は『私は父親がいなかったので、家庭的な男性に惹かれるの』と言っていました。それは女性側からの強烈アピールでもありますよね。親しい男友だちとも話したんだけど、女性は女性でそうやってしたたかな面がある。家庭を持っている男なら深入りしなくてすむと思っている女性もいるし、逆に奪う気満々の女性もいるから気をつけたほうがいいというのは僕らの間でよく交わされる会話ですね」
不倫バレで修羅場に……そんな彼も指輪をしていた
家庭を壊す気はなくても、本気の恋をしてしまうこともある。自制がふと効かなくなるときがあるのだ。「実際、仲間内で本気の不倫をして奥さんにバレて修羅場になったヤツもいます。僕は奥さんも知っていたので、彼になんとかうまくおさめたほうがいいと言ったんですが、走り出したら止まれないのが恋愛かもしれません。2年も揉めて、とうとう離婚したんですが、両方の親まで出てきて大変でしたよ。その彼もいつも指輪をしていたなあ。離婚前後で奥さんは指輪をはずしていたけど、彼は離婚届を出してからもまだ指輪をしていた。それがせつなかった記憶があります」
指輪に執着していたわけではないだろうが、「彼だって、結婚したときは誓いを立てただろうし、家庭はある意味でよりどころだった。だったらどうして不倫するのかということになるんでしょうけど、そこが説明のつかない人間の愚かさなのかなあ」
友人を慮るリョウタさんの口は重い。
指輪が単なる習慣であるなら、イコール愛妻家とは限らない。ただ、リョウタさんが言うように「何らかの誓い」や「何らかのよりどころ」であるなら、どうして引き返せなかったのかと周りは感じるだろう。引き返せないから恋なのだが……。
「指輪をしていて不倫をするのと、していなくて不倫をするのと、どちらがより罪深いかはわかりません。ただ、指輪をしていない男は独身だと思い込まないほうがいい。指輪をしていない既婚者は家庭がうまくいってないというわけでもない」
指輪と不倫の関係については確率の出しようもないが、人の持つイメージは案外、正しかったりもするのかもしれない。