勝手にお金が貯まる財布って?
以前「勝手にお金が貯まる財布の作り方」という記事を書きました。この記事がとても人気だったようで、「最新版があったら教えてください!」というお声をいただきました。そこで今回は、以前紹介した「勝手にお金が貯まる財布の作り方」に加えて、筆者が昨今取り入れていることをお伝えします。
【最新版】勝手にお金が貯まる財布の作り方
ちなみに、以前紹介した記事では、さまざまな論文や書籍を参照して「心理的にお金を使いたくなくなる工夫」を取り入れた「お金が貯まりやすい財布の作り方」を考案しました。具体的には以下のような財布だと、お金が貯まりやすくなると考えていました。「勝手にお金が貯まる財布」のレシピ
◯財布の色:赤ではない色
◯財布に入れてはいけないもの:赤いもの、クレジットカード
◯財布に入れておきたいもの:貯金を促すメモ書き、懐かしい写真
現在、筆者は、この「お金が貯まりやすい財布の作り方」に加えることで、さらにお金が貯まりやすくなる「3つの工夫」があると考えています。
今回、筆者が提案するのは以下の3項目です。
【最新版】「勝手にお金が貯まる財布」のレシピ
◯財布の大きさ:コンパクトなものを選ぶ
◯財布の使い分け:お札入れと小銭入れを分けずに1つにまとめる
◯財布の見た目:見られて恥ずかしいもの
これら3点に気を配ることで、さらにお金を貯めやすくなるでしょう。これから、その理由について解説していきます。
「勝手にお金が貯まる財布」の大きさは?
まずは大きさです。支出に関する研究とは違いますが、「ダイエットをしたいなら小さな皿を使おう」という研究※1があります。小さな皿を使えば、自然と盛り付ける量が減ります。盛り付ける量が減ると、食べる量も減り、体重が落としやすくなる……という理屈です。あえて機能面を「不便」にすることで、食べる量を減らすことができるのです。
この応用として、財布の大きさも「コンパクト」なものを選ぶとよいでしょう。できるだけ中にお金が入らないようなサイズがいいです。10万円以上が入るような長財布ではなく、小さくてすぐにパンパンになってしまうものを選びましょう。こうすれば、持ち歩くお金を減らせますし、お金を使えない「不便」を作ることができます。
ただし、「小さなお皿に盛り付けると、同じ量でも沢山入っているように見える」という錯覚はあります。財布ではその錯覚はなさそうなので、ダイエットと比べるとお金を貯める効果が薄くなる可能性はあります。
「勝手にお金が貯まる財布」の使い分けは?
財布にこだわる人は「札入れ」と「小銭入れ」を使い分ける方もいるでしょう。しかし、貯金を目的にするのであれば、1つにまとめてしまうほうがいいと思います。その理由としては、財布を複数に分けると持ち運べる量が増えてしまうからです。特に「札入れ」はお札を入れるための道具ですから、大金を持ち運ぶきっかけになりそうです。
持ち運ぶお金が増えるほど衝動買いの誘惑にも負けやすくなります。「あのときお金を持っていなければ、買わなかったのに……」と後悔しないためにも、お金を「持ち運べない」ようにしてしまうのがよいでしょう。
いっそのこと、「小銭入れしか使わない」くらいでもよいかもしれません。
「勝手にお金が貯まる財布」の見た目は?
さいごは見た目です。「年齢に不相応な財布」……それこそいい大人が、小学生が持ち歩くような小銭入れをあえて使うとか、ボロボロの財布や汚れている財布を「買い替えない」とかの方法があります。
手荒ではありますが、「使うのが恥ずかしいデザイン」のものを選ぶと、お金を使う心理的なハードルが上がるため、無意識のうちに浪費を避けるようになるでしょう。
あえて「不便」で「恥ずかしい」財布を選ぶ
人間、不便なことや恥ずかしいことからは、無意識に遠ざかるものです。こういう心理を逆手に取り、あえて「不便」で「恥ずかしい」財布を選ぶことで、スムーズに貯金できるでしょう。今回の「勝手にお金が貯まる財布」は、前回より、さらに過激なものを紹介しました。この記事の内容を実践することで、すこしでも貯金がラクになってくれたらうれしく思います。
ただし、あまりに不便過ぎたり、恥ずかし過ぎたりするものを選ぶと、貯金以外の面で支障をきたすかもしれません。やり過ぎないようにご注意ください。
・参考文献
※1 Whether Smaller Plates Reduce Consumption Depends on Who’s Serving and Who’s Looking: A Meta-Analysis
Stephen S. Holden, Natalina Zlatevska, and Chris Dubelaar
Journal of the Association for Consumer Research 20161:1, 134-146