苦労せずに貯まる財布の特徴とは?科学的に考えてみました

「お金を貯めたいのだけど、いつの間にか財布がすっからかんに!」なんて、経験はありませんか? こんなとき、「苦労せずにお金が貯まる財布があれば」なんて、夢を見ますよね。

今回は、無意識のうちに「勝手にお金が貯まる財布」の作り方を、心理学観点から考えてみることにしました。
 

ズバリ、「勝手にお金が貯まる財布」はコレだ!

まどろっこしい説明はさておき。ズバリ、結論から言ってしまいましょう。さまざまな論文や書籍を参照した結果、「勝手にお金が貯まる財布」は、このようにすれば作ることができるでしょう。

「勝手にお金が貯まる財布」のレシピ:
◯財布の色:赤ではない色
◯財布に入れてはいけないもの:赤いもの、クレジットカード
◯財布に入れておきたいもの:貯金を促すメモ書き、懐かしい写真


難しい工夫とかは、必要ありません。手元にあるもので、「お金が貯まる財布」は簡単に作ることができます。

では、どうしてこの財布が、よいのでしょうか? これから、分かりやすく解説していきます。
 

「勝手にお金が貯まる財布」は、何色?

まず、気になるのは財布の色です。いろいろと論文を漁ってみましたが、「この色の財布を使うと、貯金の金額が増えました」という研究は見つかりませんでした。その代わりに、色選びに役立ちそうな心理学研究が見つかりました。具体的には、いくつかの論文を読んでみると、「赤い色を見ると思考力が鈍る」「赤い色を見ると出費が増える」ことが分かりました。

 
赤い財布を持つと、支出が増える?

赤い財布を持つと、支出が増える?



まず、米国のロチェスター大学の研究(1)によると、IQテストの表紙を赤色に変えるだけで、知能テストの成績が落ちることが分かりました。これは、「赤はストレスを生み、論理的な思考を阻害する」のが原因だと考えられています。

次に、ヴァージニア大学の研究(2)によると、ネットオークションに参加している人は、背景色が赤のときは、青のときよりも入札額が高くなることが分かりました。

身近な例で言えば、マクドナルドの赤い看板や、楽天の赤いロゴが思い浮かぶでしょう。これらの会社が、ロゴやイメージカラーに「赤」を取り入れているのは、お客さんに沢山お金を使ってほしいからなのかもしれません。

以上の結果から、「赤いものを目に入れると、お金を使いやすくなる」と考えられます。ですから、お金を貯めたい方は、「赤いサイフ」だけは選ばない方がよいでしょう。
 

「勝手にお金が貯まる財布」に、入れてはいけないもの

財布の色が「赤ではない方がよい」ことは分かりました。しかし、大半の人が持っている財布は赤ではないでしょうから、この話で終わってしまっては、面白くありません。そこで、以降では、「お金が貯まる財布の中身」について考えていきます。

「お金が貯まる」ということは、「無駄遣いを減らす」ということでもあります。よって、「お金が貯まる財布」を作るには、出費につながるものを減らすことが大切です。

たとえば、前述したように「赤色のもの」は、衝動買いを促進する効果があると考えられます。ですから、財布の中には、赤いものを入れないほうがよいでしょう。

また、財布の中に入れない方がよいものとして、代表的なものは「クレジットカード」です。精神科医のデビッド・クルーガー博士の研究(3)によると、クレジットカードを使うことで、支出が23%増えるのだとか。
 
たくさんのクレジットカードを持つと借金が増える?

たくさんのクレジットカードを持つと借金が増える?




しかも、クレジットカードを何枚も財布に入れておくというのも危険です。武庫川女子大学の研究(4)によると、米国学生ローン大手の調査で、クレジットカードの所有枚数が多いほど、負債額が増えるということが分かっています。

よって、「お金が貯まる財布」を作るときには、財布に入れるクレジットカードの枚数を最小限に抑えるとよいでしょう。極論を言えば、すべてのクレジットカードを解約し、財布の中身は現金だけにするのがよいかもしれません。

しかし、「クレジットカードを1枚も持たない」というのは、ちょっぴり不安かもしれません。そんな方は、財布にちょっとしたメモ書きを入れて、衝動買いを抑えるテクニックがあります。
 

「勝手にお金が貯まる財布」には、何が入っている?

ライス大学の研究(5)によると、「毎日は同じことの繰り返しだ」という考えることによって、被験者の貯金額が増えたのだとか。

ですから、「今お金を使うと、明日も使うことになるぞ!」とか、「今日、お金を貯めたら、明日も貯められるぞ!」のような、衝動買いを抑えつつ、貯金をうながすメモを財布の中に入れておくと、お金が溜まりやすくなると期待できます。

また、他にも、 臨床心理士であるブラッド・クロンツ氏らの調査(6)によると、「ノスタルジーを感じる写真を見ることで、貯金をしやすくなる」のだとか。ですから、両親との写真や、思い出の写真を財布に入れておくと、効果的でしょう。
 

どうせ貯金するなら、「ラク」にやりたい!

貯金をするのは大変です。「未来のための貯金をした方がよい」とは分かっていても、目先の娯楽に飛びついてしまう気持ちは、ぼく自身も、痛いほど分かります。

もちろん、「節約しよう」という気持ちも大切なのですが、しかし、それが原因でストレスを抱えてしまったり、不健康になってしまったりしては、本末転倒です。

ですから、気持ちを抑えつけること以上に、「無意識のうちに勝手にお金が貯まる」ように、環境づくりに気を配ってあげるのが、よいと思います。

今回ご紹介した「勝手にお金が貯まる財布」は、その第一歩だと思います。この記事の内容を実践することで、すこしでも貯金がラクになってくれたら嬉しく思います。


参考文献
(1) 論文:Color and Psychological Functioning: the Effect of Red on Performance Attainment
(2) 論文:The Effect of Red Background Color on Willingness-to-pay: The Moderating Role of Selling Mechanism
(3) 書籍:デビッド・クルーガー著『「お金」のシークレット』
(4) 論文:大学生とクレジットカードをめぐる問題
(5) 記事:Psychology Today: Getting Sentimental Could Increase Your Savings
(6) 記事:Association for Psychological Science: Increasing Personal Savings, the Grounding Day Way
 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。