加水分解しないソフトフィール塗装グリップの心地よい握り心地
「グリップは、ソフトフィール塗装(※)で仕上げています。金属製のグリップなので一般的にはラバー塗装やエラストマーのグリップ、凹凸での滑り止めなどが一般的ですが、今回は高級モデルということもあって、長く使ってもらえることを考えました。そこで、加水分解しない塗料を使いました。この塗装だと、しっとりした上質のイメージという製品コンセプトも実現できますから」と平戸さん。これは、トンボ鉛筆のデザイン筆記具ブランド「ZOOM」の「ZOOM L2」で使われているものと同じで、その触り心地もマットな質感も、とても上質なもの。筆者がプライベートで「ZOOM L2」を愛用している大きな理由のひとつが、このソフトフィール塗装なのですが、それが、ここにも使われているのですから、気に入ってしまうわけです。ただ、塗る素地が違えば感触も変わるため、全く同じ感触というわけではありません。
※経年劣化によるグリップのベタつきを排除した柔らかい質感の塗料を用いた塗装方法
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