私は結局、これまで一度も加入していません。それで後悔したことはありませんし、困ったこともないので、おそらくこれからも加入はしないと思います。
今回は、AppleCare+の詳細を解説しつつ、私が加入しない理由についてお話しします。
「AppleCare+」とは? AppleCareとは何が違うのか
全てのiPhoneには「製品購入後1年間のハードウェア製品限定保証」と「90日間の無償テクニカルサポート」が受けられる「AppleCare」サービスが付属しています。「ハードウェア製品限定保証」とは、自然発生的に生じた不具合や故障について無料で修理してくれるサービスのこと。対象となるのは「突然画面がつかなくなった」「充電できなくなった」といった、いわゆる「不良」にあたる不具合です。
そのため「自身の不注意によってiPhoneを落下させ、画面が割れてしまった」といった過失や事故の場合は対象外。これを修理するには費用が発生します。
そうした修理費用の割引サービスを受けられるのが、AppleCareの有料版である「AppleCare+」です。加入すれば、AppleCareで受けられる保証/サポートサービスの期間も延長されます。
AppleCare+の加入料金と条件
2023年12月25日時点でのAppleCare+の加入料金は以下のとおりです。分割払いもできますが、一括払いに比べると割高になっています。 注意が必要なのが保証期間です。AppleCare+には2年間という有効期限があるので、3年目以降も利用を続けるためには延長を行わなければなりません。また、AppleCare+への加入はデバイス購入後30日以内という条件があります。後から「やっぱり入りたい!」となっても加入できないので、その点にも注意が必要です。
AppleCare+の保証内容
以下ではAppleCare+の保証内容について、詳しくご紹介します。■修理費用の割引
AppleCare+に加入していると、修理費用が安くなります。最新モデル「iPhone 15」の修理費用を比較してみましょう。 ただし、保証に入ったからといって全て無償で修理してくれるわけではありません。以下のようなケースでは、保証の対象外となる可能性もあります。
- 経年劣化、または機能に影響しない外観上の損傷
- 盗難や紛失(盗難・紛失プランでは保証対象)
- 改造や改変されている場合
- Appleが認める正規店以外で修理されている場合
- 火災や地震などの外的要因によって生じた損害
■バッテリーの無償交換
AppleCare+の保証期間内において、バッテリーを無償で交換してもらえます。ただしこのサービスを受けるには「バッテリー容量が本来の容量の80%未満」という条件をクリアする必要があります。
AppleCare+は、延長しない限りは2年間で期限切れとなりますので、実質「2年以内でバッテリー容量が80%未満になった場合」にのみ適用されるといえます。
バッテリー交換を目的にAppleCare+に加入する方も多いですが、「なんだかバッテリーの持ちが悪くなってきたし、そろそろ新しいバッテリーに交換してもらおうかな」といった自分に都合の良いタイミングで交換できるわけではないので、気をつけなければなりません。
■テクニカルサポート期間の延長
iPhoneの基本操作や、Appleが提供しているアプリ(時計、カレンダー、FaceTime、Safariなど)に関する操作方法などのサポートをしてくれます。
■盗難・紛失プラン
「AppleCare+ 盗難・紛失プラン」に加入した場合は、iPhoneを無くしたり、盗難の被害にあったりしたときに、1万2900円で新品のiPhoneに交換してもらえます。
私がAppleCare+に加入しない理由
私はiPhone 3Gの時代から使い続け、2年に1回のペースで機種変更を繰り返してきました。iPhoneとはかれこれ10年以上の付き合いになりますが、AppleCare+には一度も加入したことがありません。結局のところAppleCare+も「保険」なので、「実際に起こり得る可能性」と「掛け捨てる費用」を天秤にかけて、どちらが得になるかの判断になります。
それを踏まえて考えたとき、私は「iPhoneは万が一にも壊れることはないだろう」と判断しているので、AppleCare+には入る必要がないと判断しています。
■10年以上使っていて壊れたことがないから
AppleCare+に加入しない一番の根拠は、私が今まで一度も、iPhoneに致命的なダメージを受けたことがないからです。
確かに手から滑って落下したこともあります。しかしそういったことは起こり得るとわかっているので、壊れないような対策をしています。具体的には、本体にクッション性の高いケースを付け、液晶にはガラスフィルムを貼っています。背面にはグリップとなるリングを付けて、iPhoneを持ったときの安定性を高めています。
iPhoneは10万円以上もする高額なガジェットですから、それ相応の防御策は講じていますし、使うときもそれなりに慎重になります。そうした事前の対策をきちんと行っていれば、画面割れなどの事故を防ぐことは十分に可能だと考えています。
■バッテリーの交換条件が厳しいから
バッテリーの無償交換は魅力的だと考えていましたが、交換できる条件をクリアするのが難しいと判断しています。
「2年以内でバッテリー容量が80%未満になった場合」が条件となっていますが、これはなかなかハードルが高いもの。一般的な日常生活を送っているだけでは、おそらく達成することは難しいでしょう。
参考までに、私のiPhone 12 Pro Maxのバッテリー状況をご紹介します。
iPhone 12 Pro Max の発売が2020年11月ですから、使い始めておよそ3年が経過しました。そんな私のiPhoneのバッテリー容量は「76%」です。2年経過時のバッテリー容量は確認していませんが、単純計算で約84%程度だったのではないかと考えられます。
私は仕事柄、かなりヘビーにiPhoneを使用するタイプです。それでも80%を切ることがなかったということは、おそらく普通に使っている人が条件をクリアするのはかなり難しいのではないかと思います。
バッテリー交換のためにAppleCare+に入るくらいなら、ちょっと良いモバイルバッテリーを購入したほうが、安く済みますし、満足度も高いと思います。
■サポートを使ったことがないから
サポートについても使用したことがありません。iPhoneはユーザーも多く、ネット上には豊富に情報がそろっています。
「Apple サポートコミュニティ」というApple公式のWebサイトもあり、過去のFAQを参照することができます。あるいはSNSを利用して、何かトラブルが起こったときに助けを求めることができます。
困ったときの対処法はいくらでもありますので、Appleの公式サポートが必要なケースというのはほとんど無いと考えています。
過去にiPhoneを壊した経験があるのなら加入は有効
私がAppleCare+に加入しないのは、過去に一度もiPhoneを傷つけたことがなく、今後もそういうことはないだろうという自信があるからです。逆に、過去にiPhoneを壊したことがあるのであれば、AppleCare+への加入は有効だと思います。
ただしその場合も、保証の対象となる条件や、保証対象となる期間など、各種条件をいま一度確認してみることをオススメします。