ヨシノパワージャパン(YOSHINO)は2023年11月、バッテリーに固体電池を採用したポータブル電源をリリースしました。
ポータブル電源とは
ポータブル電源とは、大容量バッテリーを搭載した、高出力で給電できるバッテリー機器のこと。大型のポータブル電源があれば、日常的に使う家電はほぼ全て動かすことができます。災害などで停電した場合、ポータブル電源があれば安心です。次世代電池として注目の「固体電池」
大容量バッテリーに使われる電池にはさまざまな種類がありますが、中でも注目されているのが「固体電池」です。従来のバッテリーに比べて安全性が高く、劣化しにくいのが特徴で、超急速充電にも対応しています。特に固体の電解質のみを使用した「全固体電池」は、電気自動車のバッテリーに利用できれば充電速度が大幅に改善されるため、実用化に期待が寄せられています。
固体電池を搭載した「B2000 SST」
そんな固体電池を搭載したポータブル電源4種が、ヨシノパワージャパンより世界で初めて発売されました。ラインナップの中から今回は「B2000 SST」をお借りしましたので紹介します。 B2000 SSTは、大容量、大出力なポータブル電源のため、多くの家電を動かすことができます。仕様は、バッテリー容量が1326Wh、定格出力が2000W、出力ポートが11ポート(AC電源:4ポート、DC電源:2ポート、USB-A:2ポート、USB-C:2ポート、ワイヤレス充電:1ポート)、充電方法が3種類(ACアダプター、シガーソケット、ソーラーパネル)となっています。 超急速充電技術により、ACアダプターなら45分で80%まで、ソーラーパネルなら2.5時間で80%まで充電可能です。また、-20℃程度から60℃程度までの広い温度範囲に対応しているほか、放充電を4000回繰り返しても容量の80%を維持する耐久性があります。B2000 SSTで電気自動車を充電してみた
B2000 SSTで電気自動車の日産サクラを充電してみました。電気自動車を充電するには高出力が必要ですが、B2000 SSTで問題なく充電できました。B2000 SSTがフル充電の状態で充電を開始したところ、66分でサクラのバッテリーに4%程度充電できました。電気自動車のバッテリーが切れた際の予備電池として有効と言えるでしょう。
ポータブル電源は、災害時やキャンプでの給電のほか、電気自動車のバックアップ電源としても使えるなど、幅広く活躍します。
特に、安全性が高く、超急速充電に対応した固体電池を搭載したB2000 SSTは活用しやすいモデルです。