貯蓄

Q. 仮想通貨って、信用できるものなのでしょうか?

インフレの進行や2024年の新NISA導入を控え、「貯蓄から投資へ」の流れが本格化しようとしています。一方で、「投資は怖い」「自分に合った投資方法が分からない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。そんな投資初心者の方の疑問に専門家がお答えします。今回は、仮想通貨についての質問です。

中原 良太

中原 良太

エビデンスに基づく資産活用&マネープラン ガイド

個人投資家・トレーダー。いちおう準富裕層。主に株式投資とマネー(お金)について発信します。IQ上位2%のMENSA会員。18歳に株を始め、25歳でYahoo!株価予想達人で「ベストパフォーマー賞」を受賞。モットーは「地道にコツコツ」。メルマガ『株式予報』を毎日発行。年間300万通以上を配信。ルービックキューブ大好き。

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インフレの進行や2024年の新NISA導入を控え、「貯蓄から投資へ」の流れが本格化しようとしています。一方で、「投資は怖い」「自分に合った投資方法が分からない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。そんな投資初心者の方の疑問に専門家がお答えします。今回は、仮想通貨についての質問です。

Q. 仮想通貨って、信用できるものなのでしょうか?

「芸能人などがだまされたという話題が多いせいか、仮想通貨と聞くと、うさんくさい気がしてしまいます。仮想通貨って、信用できるものなのでしょうか?」(会社員・女性)
仮想通貨って信用できる?

仮想通貨って信用できる?

A.仮想通貨自体には善も悪もありません。ただよほどの勝算でもないかぎり、素人が無理をして手を出す必要はない気がします

ざっくりと言えば、仮想通貨は「法定通貨ではない支払手段の1つ」です。QUOカードとか、商品券とか、Tポイントとか、「お金っぽく使えるもの」と考えるとイメージしやすいのでははいでしょうか。

仮想通貨自体には善も悪もありません。すでに便利に使っている人もいるでしょうし、使わない人もいます。ただ「デジタル上で使える支払手段」として、そこに在るだけです。

とはいえ、仮想通貨を買う場合は、特有のリスクがあります。大きなリスクは2つ。

1つ目のリスクは「目新しさに悪用した詐欺が流行しやすい」点です。

たとえば「仮想通貨ファンドを立ち上げる。年率◯%はいけると思う。ごく一部の人にしか案内しない非公開ファンドなのだが、あなたも参加しないか?」と、仮想通貨をエサにねずみ講に勧誘するなどが挙げられます。

「QUOカードに投資して儲けよう!」と言われてもパッとしませんが、「仮想通貨に投資して儲けよう!」と言われると、ちょっとは興味が湧くでしょう。

この手の勧誘は仮想通貨にかぎらず、新しいものが出るたびに手を替え品を替えます。つまり、怖いのは仮想通貨よりも詐欺師ということです。

仮想通貨にかぎらず「他人に持ちかけられた儲け話は、だいたい怪しい」と疑う姿勢が大切です。

2つ目のリスクは「プラスサムゲームになりにくい」点です。

プラスサムゲームというのは「参加者全員で儲けることが可能なゲーム」のことです。株式や債券といった、古くからある投資商品が良い例です。

たとえば株式投資では、株を持っていれば継続的に配当を受け取れます。長期間保有していれば、配当だけで元本を上回る収入が手に入るでしょう。この場合、株を買った人が「全員で儲ける」ことが可能です。

一方、仮想通貨を持っていても収入はありません。「利息が年5%受け取れる」とか「配当が年3%受け取れる」ということはないのです。

収入をうまない資産は「持っているだけ」では儲かりません。儲けるとしたら「どう使うか?」が大事です。仮想通貨を使って、何かしら新しいビジネスを興す必要があります。

「収入をうまない資産」はプラスサムゲームになりにくいので、ギャンブルと大差ないと思います。

◆  ◆  ◆

まとめると、仮想通貨自体に罪はありませんが「持ってれば儲かる」ようなものでもなさそうです。実用目的や、仮想通貨を使ったビジネスを興すつもりなら買っても良いかもしれません。

そうでないなら、よほどの勝算でもないかぎり、素人が無理をして手を出す必要はない気がします。
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