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工場見学は、一般的には商品の製造ラインを間近で見たり、実際の仕事を体験したりという「学び」と、商品を試食・試飲などの「楽しみ」を同時に味わえます。工場見学は無料で参加できることも多く、お金をたくさん使わなくても楽しめる趣味のひとつとしてもおすすめです。今回は、富山県を代表するお土産の1つである「しろえびせんべい」の魅力を探るべく、製造工場の「しろえびせんべいファクトリー」(富山県立山町)を取材しました。
「しろえびせんべいファクトリー」の工場見学を体験してきました
行楽シーズンの秋を迎え、お出かけが増える時期となりました。どこにでも、土地ならではのお土産があり「買うのが楽しみ!」という方は多いのではないでしょうか。工場見学をする前に、まずは「しろえびせんべい」について知っておきましょう。
そもそも「しろえびせんべい」とはどんなお菓子なのでしょうか?
詳しくお話してくださるのは、「しろえびせんべいファクトリー」横にある「ささら屋 立山本店」(富山県立山町)のストアマネージャーの竹本さんです。
工場に併設された「ささら屋 立山本店」で『しろえび紀行』と『しろえび撰』の試食を体験できる!
富山県民ならば、誰もが食べたことがあるお菓子「しろえびせんべい」。その代表商品『しろえび紀行』は、富山県南砺市に本社がある日の出屋製菓産業株式会社の「しろえびせんべいファクトリー」で製造されています。併設の「ささら屋 立山本店」では、『しろえび紀行』だけでなく、いろんな「おかき」も買えます。――「ささら屋 立山本店」の皆さん一押しの商品は何ですか?
竹本さん:『しろえび紀行』と『しろえび撰』です。しろえび紀行は、富山県産のうるち米「てんたかく」と立山の伏流水、富山湾で穫れるしろえびを原料にしたおせんべいです。
しろえび撰は、しろえび紀行よりも薄く焼き上げたおせんべいですが、しろえびが2倍以上含まれています。
――まさに、富山生まれ、富山育ちの原材料にこだわった商品なんですね。どちらも試食できますか?
竹本さん:試食品は、どちらも店舗にご準備してあります! 両方を食べ比べてほしいです。とくに『しろえび撰』は、とても贅沢な味・香りが特徴です。
「おこめぢゃや」で、おせんべいの原料となるお米とお水からはお団子もできることを実感!
「ささら屋 立山本店」の一角には「おこめぢゃや」があります。ここでは注文を受けてから、お団子を焼くため、作りたてのものを食べることができます。――おせんべいがメイン商品の「ささら屋 立山本店」ですが、お団子を販売しているのはどうしてですか?
竹本さん:おせんべいは、米粉を団子状にし、薄く伸ばし乾燥させてから焼いたもの。一方、お団子は水分を含ませた米を粉にして丸めたもの。おせんべいの原料であるお米本来のおいしさを体験してもらいたいというコンセプトから「おこめぢゃや」がはじまりました。
――確かに、どちらもお米で作られた「おやつ」ですね。お団子もおせんべいも、街中のスーパーに行けば売っています。原料をあまり意識することなく、購入して食べることが多いかもしれません。2つの商品を同時に比べると「なるほど、そうか!」という気づきが生まれますね。他にもこだわりがあるのですか?
竹本さん:「おこめぢゃや」のお団子は、みたらし団子がメインですが、季節限定の商品もあります。今はお団子にさつまいもペーストを乗せた「さつまいもだんご」を販売しています(10月13日~22日の工場祭期間中は休止。10月末まで販売)。
実は、このペーストのさつまいもは、「結いふぁーむ」という自社農場で、日の出屋製菓のOBと現役社員が作っています。「結いふぁーむ」は、おせんべいやお団子を作る工程で発生した米ぬかから肥料を作り、その肥料で作物を育てています。弊社は、このような取り組みをとおして、自然循環型企業を目指しています。
「結いふぁーむ」で収穫できる作物には、小松菜、ブロッコリー、トマト、さつまいも、スイカなどがあり、「さつまいもだんご」のように「おこめぢゃや」商品の原料に使ったり、直営店「ささら屋」で販売したりして皆さんに味わってもらえます。 「おこめぢゃや」では、他にもおこわなどの「富山米のおやつ」が販売されています。富山育ちにこだわった「しろえびせんべい」とは別となる、お米で作られたいろんな「おやつ」が味わえます。
★次の記事で「しろえびせんべいファクトリー」について紹介します