亀山早苗の恋愛コラム

独り暮らしの70代義母がつぶやいた「恋しているの」。だけど「嫌悪感が拭えない」と泣く理由

夫と死別した後、生活をエンジョイしている70代の義母。しかしある日、おばあちゃん子の次男が義母の家に立ち寄ったら「どうも様子がおかしい」というのだ。急に心配になり、義母の様子を見に行くと……。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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義両親のどちらかが亡くなってひとり暮らしになると、どうしても「同居」の話が出てきがち。ひとりで大丈夫と言ってくれるなら、気を遣いつつもいい距離が保てると一安心するだろう。ところがそれはそれでまた問題が発生することもあるようだ。
恋をするのは構わないのだが……

70代が恋をするのは構わないのだが……

ひとり暮らしになった義母

結婚して15年、中学生と小学生、ふたりの男の子をもつユキさん(45歳)。上の子が生まれる前、義母から「共働きで大変なんだから、いくらでも頼って。できれば近くに越してらっしゃい」と言われて義実家から徒歩5分のところに居を構えた。

「義母がよくできた人なんです。私の生活の仕方にはまったく干渉せず、でも全面的に助けてくれた。私が早く帰れるときは『明日は早いので、息子はうちに直帰させます』といえば『わかった』と言ってくれる。急な残業のときも連絡すれば、すぐ保育園に迎えに行ってくれた。いくら感謝してもしたりないくらいです」

義父もおおらかでいい人だった。だが2年前、その義父が突然の病で還らぬ人となった。夫は「母をひとりにはさせられない。うちが実家に入ればいいんじゃないか」と言い出した。

義母との同居はアリかナシか

いくらいい人でも、共に生活をするのはまた別の話。しかも夫の実家は、義両親が老後は狭い家でいいと言って購入した2LDKだ。そこに5人で住むのはむずかしい。ユキさんたちは賃貸住まいだし、それほど広くはない3LDKで、義母に来てもらっても居場所がない。

「義母は『何言ってるの。私はまだ70代前半。ひとりでじゅうぶん暮らせるから、今まで通りでいいからね』と夫の申し出を一蹴してくれました。実際、ひとり暮らしを楽しんでいるようで、電話してもつかまらないこともしょっちゅう。地域で習い事をしたり、昔の仲間と連絡を取り合って会ったりと、今までできなかったことをしてると生き生きしていました」

義母の生活には干渉せず、元気でいればそれでいいと見守るつもりでいたユキさん。ところが2カ月ほど前、おばあちゃん子で、たびたび様子を見に行っている次男が、「なんだかおばあちゃんが変なんだよね」と言い出した。

「行ったら義母が電話をしていて、次男の顔を見るなり自分の部屋にこもってしまった、と。しばらくたって電話を切って出てきたけど、心ここにあらずという状態だったようです」

何があったのか心配になったユキさんは、すぐに義母の家に行ってみた。

義母の病は病でも……
 
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