Q:61歳の現在、派遣社員としてようやく職が決まりました。老齢基礎年金も厚生年金も65歳から受け取ろうと考えていますが、両年金を増やすことは可能でしょうか?
「現在働いている61歳の男性です。58歳の時に早期希望退職に応じ、就職活動するもなかなか職が決まらず貯金を取り崩して細々と生活していました。しかし、今年8月に雇用契約期間はあるものの派遣社員としてようやく職が決まり、老齢基礎年金も厚生年金も65歳から受け取ろうと考えていますが、両年金を増やすことは可能でしょうか?」(60歳前早期退職男性)60歳以降、65歳からもらう老齢基礎年金と老齢厚生年金を増やせる?
A:60歳以降、厚生年金に加入して働く場合、老齢基礎年金を増やすことはできませんが、老齢厚生年金を増やすことができます
老齢基礎年金受給額は国民年金保険料の納付期間によって計算されますが、老齢厚生年金給額は、厚生年金の加入期間とおおよその収入で計算されます。厚生年金の加入期間が長くなればなるほど、収入が多い人ほど、厚生年金受給額が多くなります。厚生年金は70歳になるまで加入できますので、厚生年金に加入して長く働くことで、厚生年金加入期間が長くなりますので、できるだけ長く働くことで年金受給額が多くなります。
国民年金保険料の未納期間があると、老齢基礎年金の満額を受け取ることができません。納付できる期間であれば、未納分の年金保険料を支払うことで、年金受給額を増やすことができますが、60歳以降に、国民年金保険料を支払うことができません。
ですが、厚生年金加入期間が40年に満たないのであれば、60歳以降に厚生年金保険料を納付することで、経過的加算として、老齢基礎年金相当額(月額で約1650円)が増えることになります。
働いて得た給与収入と、働いて増えた年金を受け取れると、老後の生活に有効になることでしょう。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)