亀山早苗の恋愛コラム

病気の夫に「性」を求めてしまう自分が恥ずかしい。“できない”夫からの意外な提案に妻は…

夫婦は「レス」だから不幸なわけではない。まるで場違いな状況下で「性」をもとめてしまう身勝手さを恥じる妻に、夫は意外な提案をした。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

  • Comment Page Icon
『あなたがしてくれなくても』(フジテレビ)というドラマが話題になった。多くの人が「セックスレス」=不幸という図式を思い浮かべがちだが、「紆余曲折あったけれど、心さえつながっていれば不幸というわけではない」と語ってくれた女性がいる。
自分の「性」への欲求を恥じる女性もいる

自分の「性」への欲求を恥じる女性もいる

かつては言い争いもした

「ここ数年、夫とはずっと仲がいいんですよ。友だちというか人生の相棒みたいな感じになってきた」

そう言うのは、トモカさん(48歳)だ。28歳のときに結婚し、高校生と中学生の子どもたちがいる。それぞれ会社員として共働きをしながら子どもを育ててきたが、10年前、夫は体を壊して退職。現在はフリーランスとして仕事をしている。会社員として働き続けるトモカさんのほうが時間的に融通が利かないため、夫の家事負担は多めだ。

「子どもが小さいころは、忙しすぎてレスなんて考えたこともなかった。実は夫は病気のためにセックスができないんです。そうなって初めて、ちょっと焦りましたね。私の“オンナ”がこのまま終息してしまっていいんだろうかと悩みもしました。だからといって夫にしてくれと迫るわけにもいかない」

夫も負い目があったのか自身の身の上に落胆したのか、病後の一時期は心を閉ざしたかのように見えた。

病気の夫に性を求めている自分

元気であってくれればいいと思っていたのに、体が回復したら今度は性を求めている自分がいる。トモカさんもまた、自身の身勝手さを恥じていた。お互いに自分を責めたことによって、相手と心がつながらなくなってしまったのだ。

「ギクシャクした関係が1年近く続いたんですよね。私はやたらと残業を多くしたりして、家に早く帰らないようにもしていた。ある日、上の娘が私たちに『どうなってるの、この家。親がしっかりしてくれないと困るんだけど』って非難したんですよ。中学に入ったばかりのころだったと思います。それを聞いてハッとして……。情けないですよね、何が大事なのか忘れかけていたんです」

娘の言葉を受けて、ふたりは顔を見合わせた。お互いに「親」の顔をしていたと思うとトモカさんは言う。
 
>夫からの「ある提案」を受けて妻は
 
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます