65歳は「まだ先の話」ではありません。5人に1人が“ひとり”で生きる時代、女性が備えておくべきこと
「まだ先の話」と先送りしてはいけない
「65歳以上なら、まだ先の話だわ」と他人ごとのように感じているなら、ここで少し考えてみてください。例えば2020年時点で45歳の女性は、2040年には65歳を迎えます。今現在シングルで、そのまま結婚という形を選ばないケースや、今既婚者でも夫と離婚したり死別したりするケースもあるのです。脅かすわけではありませんが、誰にでも最終的に「おひとりさま」として暮らすことになる可能性はある、ということです。 とはいえ、必要以上に「おひとりさま」であることをネガティブにとらえたり、恐れたりすることはありません。ひとりでいても幸せな人もいれば、二人でいるのに幸せを感じられない人もいるもの。それに、未来は自分の意思だけで決まるものでもないからです。
では、もしも将来「おひとりさま」になったとして、どうしたら自分の運命を受け入れつつ、毎日を機嫌よく幸せを感じながら生きていくことができるのでしょうか。
「おひとりさま」を生きる3つのポイント
自分らしく幸せな「おひとりさま」を生きるためのポイントは3つあります。これは筆者が実際に、これまで夫婦問題の相談に訪れた女性たちのなかで離婚という選択をした際にお伝えし、実践してもらって効果があったことです。1. 「お金」の準備をする
ひとりで暮らしていく際に、大事なことのひとつには「経済力」があります。お金のことで今から準備できるのは、「もしも、おひとりさまになったら……」という想定で家計をシミュレーションしてみることです。収入は「給料はいつまでもらえるのか?」「年金はいくらもらえるのか?」、支出は「家賃や光熱費、通信費や食費にいくらかかるのか?」。そしてもしも支出のほうが多かった場合、貯金を切り崩したり、親からの相続金などを含め、どうやって補填していくのかまで考えておきましょう。
2. 「住まい」を確保する
今、住んでいるところにそのまま住み続けられるのであれば問題はないでしょう。ですが、そうでないなら「おひとりさま」の生活がはじまる前に準備をしておくことも大切です。住まいを見つけるのには時間がかかるからです。「親しい友人が住んでいる近くに住む」「実家に帰ってリフォームして暮らす」という選択肢もありますが、賃貸物件に住むのであれば家賃が発生するのでそのことも含めて具体的に検討しておくと安心です。
3. 「メンタル」の安定をはかる
自分自身のメンタルケアの問題は想像以上に重要です。友人や兄弟姉妹、恋人など自分を支えてくれる人の存在はとても心強く、本当にありがたいものであることに気づかされるはずです。
今のうちからできる準備としては、「ひとりで幸せに生きていくためには何が必要か?」という問いにきちんと向き合うことです。そうすることで、自然と「親身になって支えてくれる人たちの存在」にも気づけるもの。すると、今の人間関係を大事にするようになったり、新しい友人づくりをはじめたりと、具体的な「やるべきこと」が見えてきます。人間関係や信頼関係は一朝一夕で築くことができにくい分、今のうちから準備しておきましょう。
まとめ
自分らしく幸せな「おひとりさま」を生きるために、今から準備できることはいろいろあります。「まだ先のこと」と何もしないでいるよりは、今日からできることをしたほうが必ず安心できるもの。明るくポジティブな未来を迎えるためにもおすすめです。※内閣府「令和5年版高齢社会白書」