年金・老後のお金クリニック

独身で年金を月14万円もらうには、現役時代にどのぐらいの収入があればいいですか?【2023年度】

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、現役の会社員時代にどのぐらいの収入があれば、将来、年金を月14万円もらえるのかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

執筆者:All About 編集部

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、現役の会社員時代にどのぐらいの収入があれば、将来、年金を月14万円もらえるのかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:独身で年金を月14万円もらうには、現役時代にどのぐらいの収入があればいいですか?

「独身で年金を月14万円もらうには、現役時代にどのぐらいの収入があればいいのでしょうか?」(匿名希望・27歳)
将来、年金を月14万円もらえる人の現役時代の収入はいくら?

将来、年金を月14万円もらえる人の現役時代の収入はいくら?

A:平均年収は、403万7004円(月額およそ33万6417円)が目安です

会社員は、受給要件を満たすことで原則65歳から老齢基礎年金と、老齢厚生年金を受け取れます。老齢基礎年金は、未納期間・免除期間が全くない人は、月額6万6250円(2023年(令和5年)度満額)が受け取れます。

老齢厚生年金は、現役世代の収入金額(給与など)と厚生年金の加入期間によって、次の計算式で計算されます。

(1)2003年(平成15年)3月までは、平均標準報酬月額×7.5/1000×2003年(平成15年)3月までの加入期間
(2)2003年(平成15年)4月以降は、平均標準報酬額×5.769/1000×2003年(平成15年)4月以後の加入期間(※)

※スライド率等については省略。乗率は昭和21年4月2日生まれ以降の人の新乗率を使用

では、将来、毎月14万円の年金を受給できる会社員の年収とはいくらなのでしょうか?

相談者は、令和5年で27歳。つまり1996年(平成8年)生まれですので、20歳から国民年金に加入し、その後、22歳以降60歳未満(38年間)、厚生年金に加入した場合で計算してみたいと思います。

なお、老齢厚生年金を計算するときは(2)の平成15年4月以降の計算式のみを用います。ボーナス込みで、38年間の年収の変更は考慮しません。

この条件で考えると、相談者は老齢基礎年金を2023年(令和5年)度で満額6万6250円受給できることになります。そのため、将来、毎月14万円の年金を受け取るためには、老齢厚生年金は月額7万3750円(14万円-6万6250円)を受け取る必要があります。

老齢厚生年金を月額7万3750円(年額88万5000円)受け取るための年収を(2)の計算式で計算すると下記のようになります。

●計算式
平均標準報酬額×5.769/1000×456カ月=88万5000円(受け取る必要がある厚生年金受給額)
平均標準報酬額=88万5000円/(5.769/1000×456カ月)≒月33万6417円

平均標準報酬月額を年収に換算します。
33万6417円×12カ月=403万7004円(年収)

以上のように、22歳から60歳までの年収はおよそ404万円あれば、将来、月14万円の年金は受け取れるということになります。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
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