子どもたちの習い事にもお金がかかり、家計はギリギリ。夫の小遣いがあがる見込みはない
夫の節約術がせこい
「うちの夫の節約術は、自分のお金を使わずに何でも私にやらせること。最初は『小遣いは今のままでいいから』と言われて協力していたんですが、だんだん私の負担になってきたんですよね」そう言うのはサキコさん(42歳)だ。3歳年上の夫との間に、11歳と8歳の子がいる。この春、上の子が「サッカーに専念したい。スイミングはやめたい」と言ってきたとき、内心ホッとしたという。
「うちは中学は地元の公立と決めているので、塾にも行かせてないんですが、周りは公立へ進学する子でも塾通いがけっこういるんです。でもうちは無理。正直言うと塾の月謝が厳しい。スイミングをやめてくれた分、少し家計が楽になりました。下の女の子はピアノとバレエを習っています。こちらは夢中でやっているので応援はしたいところ」
サキコさんのパート代は子どもの習い事にかなり消えていく。サッカーにも用具や地元チームの運営費などの費用はかかる。この春、夫の給与が微増したのだが、それを夫の小遣いに回すゆとりはなかった。
「夫から『少しでいいからなんとかならないか』と言われたんですが、家計簿を見せて無理と言うしかなかった。夫はしばらく考えたあげく『髪切ってくれない?』って。子どもたちのカットも私がやってはいるので、やることになりました。夫もカット代がタダになれば少しラクでしょうし」
ところがその後、夫の要望は増していく。それまで自分でクリーニングに出していたワイシャツなども家で洗濯してほしいと言い出し、軽くて薄いものなら家で洗えるよねとコートまで洗濯物として押しつけてきた。
「夫はあまり無駄遣いをするタイプではありませんが、やはり飲み代くらいは少しゆとりがほしいんでしょう。気持ちはわかるけど、その分、私の負担がどんどん増えていきました」
サキコさんも週4日でパートとして朝から夕方まで働いているのだ。家事もほぼ彼女が担っており、夫は気が向いたときにトイレやお風呂の掃除をしたり、週末のランチを作ったりするだけ。負担の格差は大きかった。
>夫はさらに節約しようと自分で弁当を作り始めた