亀山早苗の恋愛コラム

広末涼子の情熱的な恋にアラサー女性は淡々と。「恋は現実」「人生のごく一部ですよね?」(2ページ目)

広末涼子さんの不倫が、夫や恋人の濃いキャラクターも手伝い連日話題になっている。アラサー女性たちの声に耳を傾けると、「情熱的な恋ねえ」と冷めた反応が返ってくるのだ。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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恋愛は淡々と向き合うものかと。

「相手が情熱的になると、その気持ちに応えられるのかなと心配になるんです。思いが不均衡になるのが嫌というか……。パワーバランスは常に五分五分でいたいから」

そう言うのはヒロカさん(29歳)だ。どちらかがより相手を好きになると、好きになったほうが我慢を強いられる。その状況が息苦しいのだという。ただ、恋するとパワーバランスなど気にならなくなってしまうこともある。

「でも結局、もし私のほうがより相手を好きなまま結婚したら、絶対にあとで後悔しますよね。あのとき対等であることを放棄したのは自分だと自分を責めてしまうかもしれない。だから最初から五分五分で、感情的にもどちらかに負担がかかりすぎないようにしておきたいと思うんです」

賢明である。恋すると我を失うことも多いのが従来のイメージだが、どんなに恋をしてもどんなに相手を好きでも、常に客観性をもって相手との距離や力関係を探っておくのは、そのあとのことを考えれば重要だ。

「私、以前、既婚者と付き合ったことがあるんです。最初は『きみのためならなにもかも捨てる。だから結婚してほしい』と言っていたのに、付き合って3カ月もたつと私が電話しても家にいるときは出なくなった。会うと、『最近、妻に疑われてるから、ごめん』って。なにもかも捨てる気なら、疑われたのはよかったじゃん、早く離婚してよと言ったら逃げられました。

やっぱり不倫なんてパワーバランスが不均衡な関係の最たるものだと痛感したんです。それからは情熱という名のもとに自分が我慢するような関係は絶対にもたないと決めました。不倫に限らず、マウントをとりたがる男性に対してもそれをよしとはしないようにしています」

情熱などなくていい。対等に話し合える関係が一番とヒロカさんは言った。どうがんばっても相手と一体化はできない、どうがんばっても相手の心をすべてわかることなどできない。そんな漠然とした不安が情熱の火に油を注ぎ、「この人がいなければ生きていけない」となる、あの「恋」がもつ不条理さ。そんな理不尽なものに振り回されたくないと彼女たちが思うのも当然なのかもしれない。
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