今回は、消費電力を抑えたい人が、冷蔵庫で「やってはいけない」ことを5つご紹介します。
1. 壁や棚にくっつけたり、上に物を乗せるのはNG
冷蔵庫の左右や後ろ、また上部に適切な空間がないとうまく放熱できなくなり、無駄な消費電力を使ってしまいます。最低でも5~10cmは開けるようにしましょう。資源エネルギー庁の数値(*1)では、壁から適切な間隔で設置しているのとしていないので、年間約1400円電気代が違ってきます。 どうしても上部に荷物を置きたい場合は、すのこを敷くなどして風の通りをよくするようにしましょう。また最近、SNSで冷蔵庫の上の掃除をラクにするために、食品用ラップで覆うという方法をよく見かけますが、それも上記のような理由でおすすめできません。2. 直射日光が当たる場所や室温が極端に高い部屋に置くのはNG
冷蔵庫は中の温度を冷たく一定に保つために動いています。そのため冷蔵庫自体を室温が高い環境に置いてしまうと、中の温度を保つために電力をたくさん消費してしまいます。一般社団法人日本電機工業会(*2)によると周囲の温度が30度から35度になると消費電力が47%アップした例もあるそうです。直射日光が当たらない、できる限り涼しい場所に冷蔵庫を設置するようにしましょう。
3. 扉を長時間開けるのはNG
冷蔵庫の中にあるものを探すために長時間扉を開けるのはNGです。冷蔵庫の冷風を浴びて涼むなども、もちろんNG。冷気と部屋の空気が入れ替わり、その温まった空気を冷やすために莫大なエネルギーを使ってしまいます。冷蔵庫の節電は、いかに短時間で扉を閉められるかが勝負。冷蔵庫の中を整理してどこに何があるか把握できる状態にしておいたり、同時に使いそうなものはカゴにまとめてグループ収納をし、カゴごと取り出して戻すようにするのがおすすめです。
4. 冷風吹き出し口の前に物を置くのはNG
節電のために「冷蔵室はスカスカに、冷凍室はギュウギュウに」入れるのがいいと聞いたことある人も増えてきたかと思います。ただし、冷蔵庫内にある冷風の吹き出し口の前に物を置くのはNGです。冷風が出づらくなり、余計な電力を消費してしまいます。5. 温度設定を1年中変えないのはNG
冷蔵庫の温度設定について、「夏は強、冬は中か弱がいい」と聞いたことがある人もいるでしょう。しかし季節ごとに機械的に変えるだけでは電力を無駄に使うことになるかもしれません。また逆に食品の品質を保つのには温度が高すぎてしまっている可能性もあります。それは冷蔵庫内の温度は、中に入れている物の量や、設置場所によって変わってくるからです。冷蔵庫の節電のためにも、食品の鮮度を保つためにも、冷蔵庫専用の温度計を1つ持っておくことをおすすめします。
電気代が高騰している今、冷蔵庫を正しく使って節電し、電気代の節約につなげましょう。
(*1)資源エネルギー庁 省エネポータルサイト
(*2)一般社団法人日本電機工業会