そもそも:配当金とは?
そもそも「配当金って何?」という方もいるでしょう。まずは、ここから説明します。配当とは、「会社が株主に分配するお金」のことです。
投資家は企業のオーナーです。企業がお金を稼いだら、その一部をオーナーに還元するのが一般的です。
たとえば、あなたがトヨタの株を100株持っているとします。2023年5月時点、トヨタの株価はだいたい2000円です。つまり、あなたは「2000円×100株=20万円相当」のトヨタの株を持っています。
2023年3月期、トヨタは「1株あたり60円」の配当を実施しました。あなたはトヨタの株を100株持っているので、「60円×100株=6000円相当」の配当金を受け取ることができます。「20万円の株を買って、6000円の収入を受け取った」ということですね。
株式は「配当金を受け取るための権利」とも言えます。配当金目当てで株を買う投資家も少なくなく、彼らは「なるべくたくさん配当金を受け取るためには、どんな株を買えばよいだろうか?」と、真剣に考えています。
配当金をたくさんもらえる会社の特徴とは?
では、個人投資家がたくさん配当金をもらうには、どのような会社に投資するのがよいでしょうか?まず大事なのが、「配当金をたくさん出している会社」に投資することです。
およそ10年分の株価データを集計してみたところ、日本株の場合は予想配当利回りが4%を上回る株は、受け取れる配当金が多いだけでなく、株価が割安で、値上がりしやすい傾向が確認できました。※2023年5月時点
配当金をたくさん出してくれる会社は、配当金をたくさんもらえるだけでなく、株価も上がって「一挙両得」を目指せるということです。狙わない手はありません。
つぎに大事なのが、「これから配当金を出す原資となるお金をきちんと稼げそうな会社」に投資することです。
たとえば、「今年は株主に2億円の配当金を配る。でも事業で1億円しか利益を出せなさそうだ」という会社Aと、「今年は株主に2億円の配当金を配る。事業では5億円の利益を出せそうだ」と発表した会社Bなら、どちらのほうが配当金を出し「続けられそう」でしょうか?
一概には言えないでしょうが、一般的には会社Bのほうが「配当金を出す原資となるお金をたくさん稼げる見通し」のため、継続的に配当金を出す余裕がありそうです。
配当金は「いちど出したら終わり」というものではなく、毎年「出し続ける」ものです。ですから、「今年の配当が多い」だけの会社に投資するよりも「今年も来年も、再来年も、その先もずっと配当が多い」会社に投資するのが理想です。
まとめると「いまたくさん配当もらえる」ことと「これからもたくさん配当をもらえそうに見える」こと。この2つをチェックして、トータルでみてお買い得な株を探すのがよいでしょう。