年金・老後のお金クリニック

年収300万円の共働き夫婦が将来もらえる年金は?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、夫婦の年収がそれぞれ300万円だった場合、将来、年金をいくらもらえるのかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

執筆者:All About 編集部

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、夫婦の年収がそれぞれ300万円だった場合、将来、年金をいくらもらえるのかについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:年収300万円の共働き夫婦が将来もらえる年金は?

「年収300万円、現在28歳の共働き夫婦です。夫婦は同い年です。将来もらえる年金はいくらぐらいでしょうか?」(匿名希望)
年収300万円の共働き夫婦は、将来いくら年金をもらえる?

年収300万円の共働き夫婦は、将来いくら年金をもらえる?

A:年収300万円の同級生夫婦が65歳以降にもらえる年金受給額は、およそ290万5332円になります

厚生年金の加入期間がある人は、原則65歳になると老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金を受け取れます。年収300万円の会社員の人は、厚生年金の加入者となります。

今回は、例として以下のようなご夫婦を設定して考えてみます。

2023年(令和5年)現在28歳、1995年(平成7年)生まれの夫Aさんと、同い年の妻Bさん夫婦それぞれの年収を300万円とし、22歳から60歳まで(38年間)、年収300万円(ボーナスなし、平均標準報酬額25万円)で、38年(456カ月)間、厚生年金に加入した場合で計算します。

また、夫Aさんと妻Bさん夫婦は、厚生年金に加入するまでの期間(20歳から22歳まで)は、国民年金に加入しており、未納期間・免除期間がないこととします。この場合、老齢基礎年金は令和5年度で満額の年額79万5000円(月額約6万6250円)が受け取れます。

老齢厚生年金の受給額を計算するには、2003年(平成15年)3月までと2003年(平成15年)4月以降では、計算式が違います。しかし、今回の夫Aさんと妻Bさんはともに会社に入社した年が2017年(平成29年)となりますので、2003年(平成15年)4月以降の計算式のみ用います。

【1】老齢厚生年金(報酬比例部分)の計算式
平均標準報酬額×5.769/1000×平成15年4月以降の厚生年金加入期間(※)

※従前額保障での計算方法。スライド率等については省略。乗率は、昭和21年4月2日以降生まれに適用。平均標準報酬額とは、各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額のことです。

夫Aさんと妻Bさんの年金加入月数は同じですので、夫婦2人それぞれの年金受給は次の通りとなります。
【1】老齢厚生年金の報酬比例部分:25万円×5.769/1000×456カ月≒65万7666円
【2】老齢基礎年金:79万5000円/年
【3】【1】老齢厚生年金65万7666円+【2】老齢基礎年金79万5000円=145万2666円/年(約12万1056円/月)

夫Aさん年金受給額:145万2666円
妻Bさん年金受給額:145万2666円

したがって夫婦が65歳以降にもらえる年金受給額は、以下の通りになります。
(145万2666円)×2人分=290万5332円

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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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