しかし、口に入れるものに直接影響する家電なので、常に衛生を保っておきたいもの。今回は、正しい電子レンジの掃除方法や掃除をラクにするコツなどをご紹介します。
電子レンジの汚れの成分は何? 使うべき洗剤は?
電子レンジの汚れの主な成分は油です。食品から飛んだ油に熱が加わり、ガスコンロの五徳周りのように焦げついてしまっていることもあります。油汚れは酸性のため、アルカリ性の洗剤を使って掃除をします。ナチュラルクリーニングであれば、重曹やセスキ炭酸ソーダ、アルカリ電解水などがこれに該当します。「お湯と重曹を電子レンジでチン!」して掃除するときの注意点
SNSでよく見かける電子レンジの掃除方法の1つに、200ミリリットル程度のお湯(40度くらい)と重曹大さじ1をボウルに入れて溶かし、600Wの電子レンジで5分ほど加熱するというものがあります。蒸気となった重曹水が電子レンジ庫内に広がるため、布やキッチンペーパーで簡単に汚れを拭き取ることができるのです。この方法はとても便利ですが、実は危険も潜んでいます。 電子レンジで液体を加熱すると「突沸」が起きることがあるのです。突沸とは、加熱されすぎた液体に振動などの刺激が加わると、突然沸騰する現象です。電子レンジから取り出すときの振動で、液体が突然噴火したかのように沸騰することがあります。
突沸が起こると、手や顔をヤケドする危険があるので、電子レンジで液体のものを加熱した場合は、少し温度が下がるまで触らずにそのままにしておく必要があります。加熱が終わってから5分程度は電子レンジの扉を開かずにそのまま温度が下がるのを待つようにしましょう。
「洗剤をペーパーや布にスプレーして拭き掃除」が安全
洗剤をキッチンペーパーや汚れを吸着しやすいマイクロファイバー素材のタオルなどに吹き付けてから庫内を拭くと、危険なく電子レンジの掃除ができます。このとき忘れがちなのが、庫内の上部です。電子レンジによってヒーターがむき出しになっているタイプと覆われているタイプがありますが、どちらの場合も天井部分が汚れているご家庭が多くあります。ヒーターがむき出しになっているものは掃除がしづらいですが、力を入れすぎないように軽く拭き掃除をしましょう。
カビが生えてしまうことも……掃除の際はココもチェック!
電子レンジで掃除すべき部分は、庫内だけではありません。つい忘れがちな箇所をご紹介します。・電子レンジ扉の溝 電子レンジの扉の溝を掃除するのを忘れてしまっている方はいませんか? 意外に汚れやすい場所なので、ブラシや綿棒などを使って汚れをかき出すようにして掃除をしましょう。
・水受けや水入れ メーカーによって違いはありますが、水受けや水を入れておくパーツがあるスチームタイプの電子レンジは特にカビが発生しやすいもの。衛生的に使うためにも、定期的に掃除をするようにしましょう。
・電子レンジの背面 電子レンジの背面は、本体で覆われているタイプと、むき出しになっているタイプの2種類がありますが、いずれであっても掃除を忘れやすい場所です。細かい穴などにホコリが溜まりがちなので、ハンディモップなどを近くに置いておき、こまめに掃除するようにしましょう。
電子レンジの掃除をラクにするためにできること
・使った直後は扉を開けておく電子レンジを使った直後は、庫内の湿度が高くなっているため、そのまま扉を閉めてしまうとカビの原因にもなりかねません。10分程度扉を開けておき、蒸気を出すのが理想です。
とはいえ、電子レンジの扉を開けっぱなしでは、調理の邪魔になる配置のご家庭もあると思いますので、そこは掃除の頻度と天秤にかけて選択してください。
・ラップをかけない調理でも上にふたをする 加熱中に食材が爆発したり、油が飛んだりするのが電子レンジの汚れの原因なので、できる限り飛ばないようにすることが掃除をラクにする近道です。
ラップをしない調理の場合でも、通気穴が開いているふたなどを利用して汚れが飛び散らないようにしましょう。
今回は、できる限りきれいな状態で使いたい、調理家電の代表格・電子レンジの掃除方法についてご紹介しました。ぜひお試しください。