彼のマンションで同居を始めたら……
「結婚したのは33歳のとき。半年で別居しました。彼のマンションに私が引っ越したので、半年でまた引っ越し。引っ越し代は彼の親が出してくれたけど、精神的にも肉体的にも本当につらかった」フミさん(38歳)は、最近、ようやく声を出して笑えるようになったという。離婚して4年たっている。それだけ彼女にとって新婚生活は心身ともに厳しいものだった。
「仕事関係のセミナーで知り合ったんです。3日間のセミナーだったけど、朝から晩まで一緒だったので、どんどん彼のことを好きになっていくのがわかって。私、大恋愛なんて信じていなかったけど、彼のときは“次元の違う恋愛だ”と思いました(笑)。生年月日がまったく同じだったんですよ。場所は違うけど同じ日に生まれたんだ、と思うとなんだか運命を感じてしまった」
彼もそうだとフミさんは確信した。3日間のセミナー修了後、仲良くなった人たちと打ち上げをしたが、ふたりは一次会だけで抜け、そのままホテルへ行ってしまった。
「一刻も早くひとつになりたい、と彼が言い出して。その言葉にクラクラしてホテルへ。もう、漫画みたいですよね」
数日後には彼の部屋へ招かれた。広い2LDKという間取りで、きれいに片付いてもいた。彼が親からもらったマンションで、ローンはすでにないという。
「ここに越してくれば、と彼が言って。え?と言ったら婚姻届がすっと出されて。こんなに早く結婚しちゃっていいのかなと思ったんですが、そのまま書いて、翌日には証人のサインももらって提出しました」
2週間後には引っ越しが完了していた。何も考えずに、とにかく一緒にいたい一心だった。お互いに純粋にそう思っていたはずだと彼女は言う。
>何かがおかしい、気持ち悪い……