亀山早苗の恋愛コラム

デート代は「男がおごるべき」か、平等に「割り勘」か?今どき現金払いは「ダサい」という声も…(2ページ目)

デート代は男が「出すべき」だ、という意見がある。確かに、デートとなれば男性がおごるのが当たり前の時代はあった。それほどの価値に見合うかどうかはさておき、「私を落としたいなら、手間とお金をかけてちょうだい」ということだったのだろうか。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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現金で支払うのは「ダサい」のか

「学生時代、バイト先の男性社員がごちそうしてくれたんですが、さらっとクレジットカードで払っていてかっこいいなと思った記憶があります。卒業してから付き合った彼が、カードを持たずに、いつも現金だったからちょっとがっかりしましたね」

そう言うのはレイコさん(33歳)だ。今はキャッシュレスの時代、レジで財布を出す男性はかっこ悪いと言う女性もいる。

かつては、お札を凝ったマネークリップで止め、小銭は持たないようにしているという男性もいた。それでも小銭が増えてしまい、ポケットの中でじゃらじゃら音がして恥ずかしいとかっこをつけるのが男だったのだ。

「やはりクレジットカードがいいと思います。電子マネーみたいなものでもいいけど、なんとなくカードのほうがスマートだから。以前、デートした人が電子マネーで払っていたんだけど、割り勘にした挙句、『ポイントもらっていい?』って。苦笑するしかありませんでした」

お金に細かい男性は嫌われる。だが、女性は結婚するまでは自分にお金をかけてほしいとも思いがちだ。

「以前、友人が言ったんですよ。お金を使ってもらえる価値のある女になるんだって。実際にはそんなことは今、難しいし、私は恩を着せられるのが嫌なので割り勘派ですが、それでも友人の気持ちはわかる。お金がないからと2000円の指輪をもらうより、100万円の指輪をもらったほうがうれしいですもん、単純に。自分を商品化するつもりはないけど、相手がお金をかけたいと思う女性であることは確かなので……」

金をかけないと手に入らない女性がいい女というわけではないけれど、と彼女の言葉が鋭さを欠いていく。女性自身も、男性の気持ちをどこで測ったらいいかわからないところがあるのだろう。

そもそも金で人の価値をはかることなどできないのだが、一方でわかりやすく判断する材料にはなりがちだ。

「すべて出してもらう気はないけど、働いているならお互いに無理のない範囲で出し合っていきたいですね。完璧な割り勘ではなく、お互いの収入に応じた適当な割り勘が、いちばん気楽なのかもしれません」

デートするのも繊細な判断が求められる時代。少子化以前に恋愛などしたくないという男性が多くなっているのも無理はない。
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