亀山早苗の恋愛コラム

デート代は「男がおごるべき」か、平等に「割り勘」か?今どき現金払いは「ダサい」という声も…

デート代は男が「出すべき」だ、という意見がある。確かに、デートとなれば男性がおごるのが当たり前の時代はあった。それほどの価値に見合うかどうかはさておき、「私を落としたいなら、手間とお金をかけてちょうだい」ということだったのだろうか。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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デート代は男性が「出すべき」なのか?

男性にはデート代を出して欲しい、なぜなら女性はデートのためにファッション、ヘアスタイル、メイクなどにお金がかかっているのだから。

そんなセクシー女優・深田えいみさんのツイートが話題になった。さまざまな反論を受けて彼女はツイートを削除、YouTubeで謝罪するまでになった。
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デートとなれば男性がおごるのが当たり前の時代は確かにあった。まだネットのない時代、男性は雑誌で流行のスポットを懸命に探したものだ。当時、女性は「おもしろいところに連れていってもらって、楽しませてもらう」のがデートだと思い込んでいた節もある。「私を落としたいなら、手間とお金をかけてちょうだい」ということだろうか。それほどの価値が自分にあるのかと考えたことはなかったはず。そんな“時代”だったのだ。

男性のお金と、女性の気合いの入ったおしゃれが等価交換だと、当時は誰も思っていなかった。男女の賃金格差は今より大きかっただろうし、なにより「男は女にいいところを見せなければいけない」と、誰もが思っていたのだろう。

時代は下って今。非正規雇用で働く人が増え、賃金は上がらず、日本は富裕層と貧困層の差が激しくなった。片働きでは食べられない、それどころか家庭も持てない人が増えている。

最初のデートから結婚に至るまで、ずっと「割り勘」が当たり前という人も多いだろう。しかも男女平等が当然の今、男は女に「いいかっこをする」のが不毛だと感じ、女性は「奢ってもらって貸しを作りたくない」と思うようになっている。

時代背景はわかるけれど

「時代背景も経済状況もわかるけど、それでもなんだかロマンがないと感じる」

そう言うのはタケルさん(45歳)だ。彼は氷河期世代。なんとか大企業に潜り込めたから助かったが、それでも家庭を持ってみたら経済的余裕はまったくないという。

「学生時代も貧乏だったけど、女の子をデートに誘ったら自分が払うのは当たり前だと思っていた。付き合いが長くなり、『ごめん、会いたいけどお金がない。バイト代が入るまで待って』と言ったこともあります。彼女に奢ってもらったこともあった。でも基本的に男は女のために頑張るものだと思っていたんですよね。古いですよね、今となっては」

タケルさんには高校生の娘がいる。男女の違いなどについて話すと、娘には「なにそれ、古い」と一刀両断にされる。娘にとっては、「男は、女は」と言うだけで、話が耳に入ってこないようだ。

「それでも今後、娘がデートしたときに割り勘なのかと思うと、ちょっと寂しい気がしますね。娘のことが好きなら、デート代くらい払えと言いたい。ただ、僕には息子もいるんですよ。いくら相手の女の子が好きでも、デートに誘っただけで全部払わされるのは大変だなとも思います」

割り勘のありようにもよるのではないかと彼は言葉を換えた。

「映画を観るなら、チケット代は女性が出す、終わってからの食事代は男性が出す。そんな感じの割り勘なら僕も、妻と付き合っているときやったことがありますよ。ふたりとも社会人として給料をもらっているのだから、なんとなく出したり出してもらったりしながら調整していた。そういうところがすんなり合うふたりなら、結婚してもうまくいくのかもしれません」

いずれにしても、娘も息子もいる今のタケルさんは、「男は女におごるもの」とまでは言い切れないようだ。

>デート代の現金払いも「ダサい」という声
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