タクシー移動の最大の理由は時間の節約と、一人の空間の確保
現役でビジネスをしている都市部のお金持ちの多くは、移動は電車やバスではなくタクシーを利用することがほとんどです。自分で車を運転するお金持ちもいますが、都市部は駐車場を探すのが困難なこともあるし、会食でお酒を飲むこともできないので、やはりタクシーがメインです(ある程度以上の規模の会社の社長、会長であれば、運転手付きの社有車もありますが)。
お金持ちの移動は、電車やバスではなくタクシーがメイン
たとえば電車に乗って移動しようとすると、自分の会社から駅まで歩いて改札を入ってホームに行く。そこで電車が来るのを待ち、次の駅で降りなきゃと意識し、駅で降りたら階段を上り下りして改札に行き、改札を出てから目的地まで歩くことになります。
しかし、会社を出てすぐタクシーを拾い、あるいは配車アプリで会社の前までタクシーを呼んで行き先を告げれば、あとは何も気にすることなく自分の時間になります。
電話やメールをしてもいいし、目をつむって考え事をしてもいい。周囲に他人がいないし、降りる駅を気にしたりすることもない。目的地に着いたら運転手が教えてくれるので、乗り過ごすこともありません。つまり、自分のことに集中できるからです。
他人との接触を避けたいという理由も
もうひとつの理由は、どうでもいい他人との接触を避けるためです。道を歩けば、人とすれ違うときに避けたり、前に歩く人が遅いとか歩道を広がっているとかでつっかえたりします。
電車に乗り降りするときには、乗客とぶつかったりすることもありますし、車内でもすし詰めに遭ったり、足を踏まれたりリュックが当たったりすることもあります。他人同士の会話など、どうでもいい雑音も聞こえてくる。さらには痴漢と間違えられることも。
お金持ちには、そういうものが煩わしいと感じる人も少なくなく、プライベートな空間での移動を好むのです。
今後の移動手段はどうなる?
ここ数年はコロナ禍もあったため、確かにタクシーを利用する頻度は減ったようです。一般の人は自転車通勤に切り替えたり、若い人では規制緩和された電動キックボードを利用する人も出てきました。それでもやはり富裕層は、他人との接触を避けるために公共交通機関を避け、自家用車や配車アプリでタクシーを呼ぶという人が多い印象です。
そういえばニューヨーク旅行に行った私の知人は、配車アプリのUber(ウーバー)がメチャ便利だったと言っていましたし、シンガポールに住む知人も同様に、配車アプリのGrab(グラブ)でどこにでも行けるからマイカーを持たなくていいと言っていました。
また、日本では法規制もありまだ先になりそうですが、今後自動運転車に置き換わってくれば、ますます車での移動がポピュラーになるかもしれません。