話し合って“前向き”に離婚を選択
「私の姉の話なんですが」そう前置きして話してくれたのは、ミチエさん(36歳)だ。2歳年上の姉が、コロナ禍の2年前に離婚したのだという。
「姉は学生時代からの友人である男性と27歳のときに結婚したんです。7年付き合ってからの結婚だから、新婚生活も友人同士の同居みたいで、しょっちゅう誰かが来ていたし、ふたりは本当に仲良しでした」
ひとり娘が生まれてからも、ふたりは協力しあって子育てをしていた。姉は娘が3歳のときに友人と起業、バリバリ仕事をしていた。
「週末、姉も義兄もどうしても仕事をしなければいけないとき、私が姪っ子のおもりに駆り出されていました。でも姉はちゃんとアルバイト代をくれるんですよ。そのへんは身内だからといって、なあなあにしない人で」
ところが2年前、突然、姉夫婦に呼び出されて家へ行ってみると、「私たち、離婚するから」と言われたそう。
「驚きましたよ、全然、そんな気配がなかったし。でも聞いてみたら、ふたりの間では1年くらい前から話し合っていたんだそうです。どうして、と思わず絶句してしまいました」
姉も義兄も、「どうしてミチエちゃんがそんなにショックを受けるの?」と逆に驚かれたという。
「姉が言うには、そもそも自分たちは友だち感覚が強すぎた。このまま友だち夫婦でもいいのだけれど、夫には好きな女性ができた。だから別れるの、と。わかりやすいけどわかりにくい……。いや、だってふたりとも家庭には責任というものがあるんじゃないの、と聞くと、誰に対する責任なのかと問われました」
だってふたりとも“親”でしょうとミチエさんが言うと、ふたりとも「親として娘のことは大事にしていくよ」と微笑んでいた。
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