年金・老後のお金クリニック

独身で一人暮らしの場合、住民税非課税世帯にあてはまる年収はいくら?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、独身の場合の住民税非課税世帯となる年収についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

執筆者:All About 編集部

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、独身の場合の住民税非課税世帯となる年収についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

Q:独身で一人暮らしの場合、住民税非課税世帯にあてはまる年収はいくら?

「独身で一人暮らしの場合、住民税非課税世帯になる年収はいくら以下でしょうか? 私は東京都23区に住んでいます」(Fさん・35歳)
独身で一人暮らし。住民税非課税世帯となる年収は?

独身で一人暮らし。住民税非課税世帯となる年収は?

A:目安となる年収は100万円以下(1級地の場合)です。各地方自治体によって異なる場合がありますので、お住まいの市町村役場や区役所で確認してみましょう

個人が負担する税金には、国に納める国税、地方自治体に納める地方税があります。国税の代表的なものとしては『所得税』、地方税には『住民税』があります。住民税は、その年の1月1日時点で市町村(道府県)に住所がある人に対して課税されます。

私たちが日常生活で利用している行政サービス(例えば、ごみ処理や、上下水道、公共施設など)は、地域住民が負担する住民税を財源としています。

住民税は、収入金額にかかわらず定額でかかる『均等割』と、その人の収入(所得)金額に応じて支払う『所得割』で構成されています。

住民税には、負担することが困難な人を対象にした非課税制度があります。

(1)均等割と所得割の両方とも非課税
(2)所得割のみ非課税
(3)均等割の非課税限度額があります。

それぞれの非課税となる条件や基準は以下のとおりです。

(1)均等割と所得割の両方とも非課税になる条件
・生活保護の規定による生活扶助を受けている
・障がい者、未成年者、寡婦またはひとり親で、前年中の合計所得金額が135万円以下
・前年中の合計所得金額が区市町村の条例で定める額以下の人

〈東京23区内の場合〉
同一生計配偶者または扶養親族がいる場合:35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+31万円以下
同一生計配偶者及び扶養親族がいない場合:45万円以下

参照:個人住民税 | 税金の種類 | 東京都主税局

(2)所得割のみ非課税になる条件
・前年中の総所得金額等が、下記の金額以下の人
同一生計配偶者または扶養親族がいる場合:35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+42万円以下
同一生計配偶者及び扶養親族がいない場合:45万円以下

参照:個人住民税 | 税金の種類 | 東京都主税局

(3)均等割の非課税限度額(住んでいる地域の生活様式の物価基準の違いを考慮した基準)
1級地……所得金額≦35万円×世帯人数+10万円+21万円(※)
2級地……所得金額≦31万5000円×世帯人数+10万円+18万9000円(※)
3級地……所得金額≦28万円×世帯人数+10万円+16万8000円(※)

※21万円、18万9000円、16万8000円の加算は、控除対象配偶者または扶養親族を有する場合のみ

参照:総務省|地方税制度|個人住民税

住んでいる地域の条例などを確認することをおすすめします。

質問にあった会社員(独身)の人の場合は、所得金額45万円以下(年収100万円-給与所得控除55万円)で、住民税非課税になります。よって、収入に換算すると年収100万円以下になります。(1級地の場合)

各地方自治体によって異なる場合がありますので、詳しくはお住まいの市町村役場や区役所で確認してみてください。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
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