「人に頼るのが苦手」でいつもタスクを抱えてしまう……
できないことは「できない」と言う勇気を持つ
自分ができないことで周りに迷惑をかけるくらいであれば、手の打ちようがあるタイミングで「できない」と言ったほうが、周りも助かります。もちろん、挑戦もせずにただ「できません」と言っても、周りは受け入れてくれません。しかし、例えば「1時間ではこれだけの作業しかできないので、この締め切りだと難しい。締め切りを延ばすか、手伝ってくれる人がほしい」など、できない理由を言って、対策の提案をするのは重要なこと。
さらに、どんな仕事でもそうですが、事前にシミュレーションすることは大切です。締め切り日ギリギリになって、「できませんでした」と言うのは一番問題があります。「自分はどういうペースでこの仕事を完成できるのか」と想像しながら作業を進めたほうがいいでしょう。
「上司に相談する」習慣をもつ
キャパオーバーのときは、上司に相談するケースが多いもの。そのためにも、日頃から上司とは「相談にのってもらいやすい、良好な関係」にしておく必要があります。さらに、力になってもらったときは、きちんと感謝の気持ちを示すことが大事。それをすることで、上司もうれしくなり、困ったときはまた助けになってくれるでしょう。
ただし世の中には、頼りになる上司ばかりでなく、「ひたすらがんばって仕事をこなしてほしい」と無理強いする人もいます。
もし上司が話を聞いてくれないタイプの場合は、他に力になってくれそうな相手を社内に見つけておいたほうがいいでしょう。
周囲とのコミュニケーションをきちんととる
日頃から周囲の人との関係を良好にしておかないと、自分が困ったときに相談したり頼んだりしにくいものです。プライベートでまで仲良くなる必要はありませんが、日常的に他愛ない話はできるくらいの関係ではいたほうがいいでしょう。例えば、あいさつを忘れないようにしたり、ちょっとした息抜きの会話を楽しんだり、何かおいしいお菓子があったらおすそ分けしたり。日頃からささやかなコミュニケーションをとっておくと、いざというときに頼りになってくれる人もいるかもしれません。
もちろん、自分が頼りたいときばかりでなく、相手が困っているときには、きちんと助けてあげられる関係性でいることは重要。持ちつ持たれつの関係を保てるよう、日頃のコミュニケーションを心がけましょう。
「異例の対策」も考えて提案する
キャパオーバーになったら、「同じ部署の人に手伝ってもらうこと」が一般的ですが、それが難しい場合、他にも手はあります。「外部の業者に発注する」という方法もあれば、「在宅で仕事をすることを許可してもらう」ことも場合によっては可能かもしれません。出かける前の支度や往復の通勤時間にも、多くの時間と労力を必要とします。在宅であれば、2時間以上の時間が作れることもあるでしょう。しかも通勤による疲労がない分、仕事がはかどることも。
こういった提案が通るかどうかは別としても、言ってみることに意味があります。なぜなら、上司だって、そこまで言うなら「人員を増やそう」とか「他の人にも手伝ってもらえるよう、(上司の)自分から頼んでみよう」といった話になってくるからです。
仕事は「少し余力がある」くらいでいるのがちょうどいい
私たちは「いつも健康である」ことを前提に、仕事を引き受け、無理をしがちです。でも、自分の体力を過信してはいけません。体力のギリギリまで仕事をしていたら、体調を崩し、期限に間に合わなくなることもあるでしょう。だから、「たとえ風邪をひいても間に合うくらい、少し余裕を持った仕事量」を心がけたほうがいいのです。体調管理も仕事のうち。仕事を引き受けすぎて体を壊さないように心がけることが何より重要です。
ある程度キャリアを積んだら、キャパオーバーというのは、ちょっと恥ずかしいことでもあります。場合によっては、「自己管理ができていない」と思われてしまいますしね。
基本的には、自分に合った量の仕事を引き受け、できそうにないときは前もって「できない」ときちんと言えるようにしておきたいものですね。