ポッキーの長さはほぼ同じはずなのに?
中学校の美術の教科書に「錯視図」が載っていた記憶はありますでしょうか。測ると同じ長さなのに長さが違って見えたり、直線が曲がって見えたりする図のことです。大学では錯視を専門的に研究されている心理学の先生もいらっしゃいます。どうしてコンビニグルメで錯視と思われるかたもいらっしゃるかと思いますが、実は筆者、毎年11月11日の『ポッキー&プリッツの日』にポッキーで錯視図を作り、X(旧Twitter)で公開しています。ポッキーを食べていて、錯視図を作ったら面白いかなと思ったのが始まりです。今回はその中から、いくつかを再作成してお目にかけたいと思います。
ミュラー・リヤー錯視
これは最も有名な錯視ではないでしょうか。直線の両端の矢印(矢羽)の向きで長さが違って見えるというものです。矢印の方向で人間は奥行を知覚するからといわれています。
ポッキーでのミュラー・リヤー錯視です。上の直線が下の直線より短く見えませんか。ポッキーの長さは13.5cm程度といわれていますが、1cmくらい短く見えます。
ポンゾ錯視
2本の先すぼまりの直線の間にある2本の横線の長さが異なって見えるものです。こちらもすぼまっている側を奥と認識するので、2本の横線が同じ長さに見えるのであれば、上側の横線は奥にあるのだから下側の横線よりも長いと思ってしまうという知覚のバグです。
こちらがポッキーを使ったポンゾ錯視です。前述のミュラー・リヤー錯視よりも長さが違って見えませんでしょうか。
へリング錯視
これは放射状の線の上に水平線を引くと湾曲して見えるというものです。
ポッキーで作ってみましたが、放射状の線の本数とポッキーの長さのせいか、思ったほど湾曲して見えませんでしたが、上のポッキーは何となく湾曲して見えます。実際、ポッキー自体もまっすぐではありませんが、全体的な湾曲は無いと思います。
オッペル・クント錯視
左側の10本の縦線の幅と、右端と右端から2本目の縦線の間の幅は同じなのですが、後者のほうが狭いように見えます。
こちらがポッキーによるオッペル・クント錯視です。同じ幅で平行にポッキーを並べるのに苦労しましたが、同じように幅は違って見えます。
本当に幅が同じなのか、証明のためにスケールを当てた画像です。どちらも約19cmと同じ幅になっています。
ボールドウィン錯視
同じ長さの線分の両端に異なる大きさの図形を描いた場合、両端に小さな図形のある方の線分が両端に大きな図形のある線分よりも長く見えるというものです。
今回は両端の図形にポッキーとビスコのパッケージを使ってみました。ビスコの方がわずかに長く見えるでしょうか。三次元での再現というのもありますが、二次元の図よりも長さは違って見えないのは失敗ですね。
ポッゲンドルフ錯視
長方形に2本の直線を斜めに描いていますが、この2本の直線を長方形で隠すと、直線がずれて見えるというものです。
こちらもポッキーの箱を使ってみました、画像左は箱で隠す前の状態です。ポッキーの箱で隠すと、右下のポッキーが左上のポッキーとつながっているように見えませんでしょうか。
さいごに
以上、ポッキーを使った錯視図の紹介でした。撮影に使ったポッキーはもちろん撮影後においしくいただきました。撮影が終了してから気づきましたが、ポッキーだと台紙にチョコレートが付いてしまうので、実験はプリッツで行った方が良いのかもしれません。>過去のコンビニグルメ調査&実験セレクションはこちら!