鉄道/寝台・夜行列車

寝台列車(2ページ目)

廃止が相次ぎ残り少なくなった寝台列車だが、旅情たっぷりの魅力的な列車であることは間違いない。機会があれば、ぜひ乗ってみたいが、乗るときの基礎知識をまとめてみよう。

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド

寝台の種類

グレード別では、座席車のグリーン車に相当するA寝台と普通車に相当するB寝台がある。また、それぞれのグレードに、個室寝台と開放式寝台がある。なお、費用は、運賃+特急券(or急行券)+寝台料金の合計である。

■A寝台
個室寝台
シングルDX
シングルDXの廊下。各部屋のドアは、さすが高級感が漂う
「シングルDX」「ロイヤル」など列車によって色々な種類がある。
「シングルDX」(13350円)は、「あけぼの」「サンライズ」に連結されている。一人用個室で、洗面台、ビデオモニター、BGMなどの設備がある。洗面用具セットももらえる他、「サンライズ」にはシャワーカードの配布もあるが、シャワー自体は個室内にはない。
「ロイヤル」(17180円)は「北斗星」「トワイライト・エクスプレス」の豪華個室。カシオペアは全室A寝台で、カシオペア特有の二人個室である。

開放式寝台
「日本海」のA寝台は、開放式でカーテンで仕切られているだけなので、不安に思う人もいるかもしれない(上段9540円、下段10500円)。

■B寝台
個室寝台
カードキー
「北陸」の個室ソロは部屋のカードキー付きだったので部屋を離れるときも安心できた。カードキーは記念に持ち帰り可能だった
座席車の普通車に相当するもので、元来は開放式寝台のみであったが、「北斗星」登場の頃から安価な個室寝台が出現した。

なかでも、「ソロ」は料金が開放式B寝台と同額(6300円)のため、お得感があり、人気で満室になることも多い。A寝台に比べれば、窮屈ではあるが、個室で鍵がかけられるので、女性を中心に愛好者も多い。BGMはあるが、洗面台はない。シャワーカードを購入すれば、シャワー室が利用できる列車もある。

B寝台
開放式B寝台は、2段ベッドで就寝時はカーテンを閉めてプライバシーを保つ。ある意味、ノスタルジックな車両だ
「シングル」(7350円)は、「サンライズ」のメインとなるB個室で、「ソロ」より1000円程高いが、それだけゆったりしている。他には、二人用個室「デュエット」(一人6300円、部屋ごとに販売)、一人でも二人でも使用可能な「シングルツイン」(9170円)がある。

開放式寝台
B寝台といえば、かつてはカーテンのみで仕切られた開放式寝台だけだった。上下二段ベッドで、向かい合わせになっているので、四人グループで旅行するときには便利だが、消灯後のお喋りは迷惑になるので気をつけよう。  

■のびのび座席、ゴロンとシート
寝台券不要で、特急券と乗車券のみで利用できる。座席とはいうものの、横になることができるので、座席車両や夜行バスよりは、はるかにラクだ。「あけぼの」の「ゴロンとシート」は開放式B寝台の設備をそのまま使っていて、シーツ、毛布、枕がないだけなので、自分で空気枕やブランケットを持ち込めばそれなりの安眠ができるだろう。

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