国債・債券

10年国債って何? 表面利率が上がると、私たちの生活や金融商品にはどんな影響がある?

お金のこと、難しいですよね。老後の不安からお金を貯めたい、家計を守りたい、と思っている人もいるのではないでしょうか。皆さんからのちょっとしたお金の疑問にオールアバウトの専門家が回答するコーナーです。今回は、10年国債について専門家が回答します。専門家に質問したい人は、コメント欄に書き込みをお願いします。

井上 陽一

執筆者:井上 陽一

福岡発信のマネープランガイド

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お金のこと、難しいですよね。老後の不安からお金を貯めたい、家計を守りたい、と思っている人もいるのではないでしょうか。皆さんからのちょっとしたお金の疑問にオールアバウトの専門家が回答するコーナーです。今回は、10年国債について専門家が回答します。専門家に質問したい人は、コメント欄に書き込みをお願いします。

Q:10年国債って何? 表面利率が上がると、生活にどんな影響がある?

「10年国債の表面利率が上がったらしいですが、私たちの生活や住宅ローン、定期預金などの金融商品にはどんな影響を与えますか?」(40代)
10年国債の表面利率が上がると、生活にはどんな影響がある?

10年国債の表面利率が上がると、生活にはどんな影響がある?

A:市場の金利が上がることになります。経済活動が抑えられ不景気になったり、住宅ローン金利の上昇につながるでしょう

10年国債の表面利率は、金融市場の金利などに合わせて国が決めています。国債の表面利率が上がることは、直接生活に影響を与えているわけではありませんが、市場の金利が上がっているということになります。市場の金利が上がると、生活や金融商品に影響を与えます。それぞれへの影響は、次の通りです。

・経済全体への影響
金利が上昇すると、企業の設備資金や運転資金として借りるお金の負担が重くなるため、お金を借りにくい状況になり、経済活動が抑えられ不景気になります。景気が悪くなると、物価上昇は抑えられるかもしれませんが、給料も増えなくなります。

・預貯金への影響
1年以上の定期預金などの金利が上がります。金利の上がった預貯金や国債にお金が移動することになると、消費が減る、株価を押し下げる、などの影響が出ることになります。

・住宅ローンへの影響
住宅ローンなど長期間の固定金利ローンに影響が出ます。すでに借りている固定金利のローンへの影響はありませんが、新たに固定金利で住宅ローンを組む場合は、高くなった金利で返済をしていくことになります。住宅ローンの変動金利は、短期プライムレートと呼ばれる短期金利を基準にして決まります。基準が異なるため、固定金利が上がっても、変動金利は上がらないこともあります。また、金利が上がると、不動産を買おうとする人が減り、不動産価格は下がる可能性があります。

・生命保険料
生命保険料を決める要素の1つに、予定利率があります。予定利率は、保険会社が契約者から預かった保険料の運用利回りのようなもので、国が国債利回りを基準に定める標準利率が予定利率を決定する指標になっています。つまり、預貯金やローンのように金利の変化に即反応するわけではありませんが、金利上昇のしばらく後に予定利率が引き上げられると、保険料は下がることになります。

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