年金・老後のお金クリニック

64歳で特別支給の老齢厚生年金を受け取っています。年金の繰り下げできますか?

老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は特別支給の老齢厚生年金を受け取っている人の、年金の繰下げについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。

執筆者:All About 編集部

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老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は特別支給の老齢厚生年金を受け取っている人の、年金の繰下げについてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
 

Q:64歳で特別支給の老齢厚生年金を受け取っています。年金の繰り下げできますか?

「現在64歳で現役会社員です。今、特別支給の老齢厚生年金を受け取ってます。年金の繰り下げをできればと考えていますが、可能ですか?」(匿名希望)
 
特別支給の老齢厚生年金を受け取っています。年金の繰り下げはできる?

特別支給の老齢厚生年金を受け取っています。年金の繰下げはできる?

 

A:66歳以降可能です

相談者は、今、特別支給の老齢厚生年金を受け取っているとのことですが、原則、65歳からは老齢基礎年金と老齢厚生年金を受け取ることができます。これらの老齢年金は、相談者のように、65歳で受け取らずに、繰り下げてから受け取り開始をすることもでき、66歳以降75歳(※1)までの間で選択することができます。

(※1)昭和27年4月1日以前生まれの人(または平成29年3月31日以前に老齢基礎年金・老齢厚生年金を受け取れる人)は、繰下げの上限年齢が70歳までとなります。

繰下げ受給をすると、手続きを行った時点で、ひと月当たり0.7%増額された年金額を一生受け取ることができます。その増額率は一生変わりません。

増額率=0.7%×65歳に達した月から繰下げ申出月の前月までの月数

また、老齢基礎年金と老齢厚生年金は、別々に繰下げすることができます。

相談者は、今、特別支給の老齢厚生年金を受け取っているとのことですので問題ありませんが、65歳より前に受け取ることができる特別支給の老齢厚生年金は、繰下げすることはできません。特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢に達したときは、請求するようにしましょう。

年金の繰下げの注意点としては、会社員などで一定の条件を満たした厚生年金加入者は、加給年金を受け取れる人もいますが、繰下げ期間中は、年金を受け取っていないので、加給年金額や振替加算を受け取ることができません。加給年金額や振替加算額は増額の対象になりません。

※年金プチ相談コーナーに取り上げてほしい質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

監修・文/深川弘恵(ファイナンシャルプランナー)
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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