駆け込み寄付にも注意が必要! よりお得な「ふるさと納税」のポイント
自分が住んでいる自治体への納税ではなく、応援したい自治体を選んで納税できる「ふるさと納税」。寄付という形をとり、その金額のうち2000円を超えた額については、翌年の所得税と住民税から差し引かれるため、実質2000円の自己負担で返礼品がもらえるという意味でも人気です。以前は高額な返礼品があり話題となっていたこともありますが、現在、返礼品は寄附金額の3割の額までとなっています。今回はその中でも、ふるさと納税をよりお得にできる方法をご紹介します。
返礼品の「実売額」を調べてみる
返礼品は寄附金額の3割までの品物となっているため、仮に10万円寄付をしたとすると、最大で3万円の返礼品となります。つまり最大で3万円なのですから、返礼品が寄付金1割の1万円のものもあるということを理解しておきましょう。それだけでなく返礼品の額は「メーカー希望小売価格」で計算されているものが多くあります。中にはメーカー希望小売価格は3万円でも、実際にはネットで1万5000円程度で売られているというような、大きく開きがあるものもあるのです。
そのためふるさと納税をよりお得にするのであれば、返礼品の実売価格を一度インターネットで調べてみることをおすすめします。
「ポイント還元率」をチェックする
ふるさと納税はいくつもの専門サイトで実施しています。その中でチェックしたいのは「ポイント還元率」と「ポイントの使い道の広さ」です。ポイント還元率は、ふるさと納税サイトによって大きく違ってきます。例えば「楽天ふるさと納税」は、楽天市場とポイント還元システムが同じとなっています。楽天市場のポイント還元率は、SPU(スーパーポイントアッププログラム)といい、楽天グループのサービスをいくつ利用しているかによってアップします。また「お買い物マラソン」という期間中は、楽天市場内の何店舗で買い物をしたかによって、その率が上がっていきます(最大10店舗)。その他にも、楽天のスポーツチームが買った翌日はポイントが倍などの特典もあり、全てのポイントアップ条件を上手に組み合わせていくことによって、還元率が大きくアップするのです。
もともと楽天サービスを多く利用している筆者は、昨年、1万円のふるさと納税に対して、2000ポイント以上がつくような日を狙い、実質8000円で1万円のふるさと納税ができました。 またANAやJALなど航空会社系のふるさと納税サイトもあります。貯まったマイルは品物などに換えると1マイル1円相当になりますが、特典航空券に換えるとその価値が10倍にも20倍にもなることがあります。
ざっくりとした例ですが、ANAで東京からヨーロッパへの特典航空券に換える場合、ビジネスクラスはローシーズンだと8万マイルですが、航空券としてお金で買おうとすると70万円、80万円ほどしてしまいます。そのため、ふるさと納税をして還元されるポイント(マイル)の価値があとで上がるということになるのです。
また、ポイントの使いやすさも重要です。使える幅が狭いと、不要なものに使うということにもなりかねませんので、前述のマイルなどは飛行機に乗らないという人であれば無駄になってしまう可能性もあります。
同じふるさと納税をするのであれば、ポイント還元率が高く、ポイントが使いやすいところを選ぶようにしましょう。
生鮮食品であれば“到着日”を意識する
本来は1年を通してできるふるさと納税ですが、11月、12月に駆け込みで手続きする人が多いのが現状です。いくつかの自治体に申し込みをして、返礼品に肉や海鮮など生鮮食品を選んだ場合、それらが同時期に届いてしまって冷蔵庫に入り切らず、無理に数日で消費するという事態が起こることもあります。せっかくのご馳走を、ただ頑張って消費するというのはもったいないことですよね。「定期便」として数回に分けて返礼品が届くふるさと納税を選んだり、そもそも1年中やっているのでそれぞれ時期をずらして手続きをするというのもおすすめです。
今回はふるさと納税をよりお得にする方法をご紹介しましたが、応援したい自治体に寄付をするという目的のふるさと納税なのですから、得かどうかにこだわらずに納税する自治体を選ぶのもいいのではないでしょうか。