大村湾や車両基地が見え、諫早を経て長崎へ
山間部を抜け、平野に差しかかると、右手に大村湾が見えてきた。JR大村線のように海岸線ぎりぎりのところを走っているわけではないけれど、高架なので、大村湾が結構よく見える。防音壁がやや目障りではあるが、許容範囲であろう。やがて、「かもめ」のねぐら(「かもめの巣」と言うらしい)である大村車両基地の脇を駆け抜けると新大村駅に停車する。・JR大村線への乗り換えが可能 新大村駅ではJR大村線への乗り換えが可能だ。長崎空港へも近そうなので、次に長崎を訪問するときは新大村駅利用も考えてみたい。
新大村から先でも、再び大村湾が見えるが、海岸線からやや離れたのと、高いビルが増えたせいか見晴らしはあまりよくない。もう一度、山間部に差しかかり、トンネルが連続する。抜けると市街地になり、諫早駅に停車する。
・島原鉄道の観光列車カフェトレインの姿も 諫早駅のホームは、ほぼ地平であり、在来線と並んでいる。発車するとホームに停車していた島原鉄道の観光列車カフェトレインの姿が見えた。すぐにトンネルに入り、少しだけ山間部の車窓が見えるものの終点・長崎までは、ほぼトンネルの中である。
終着駅らしいたたずまいの長崎駅
最後に7km以上もある沿線最長の新長崎トンネルを抜けると、いきなり長崎の市街地に出てしまうので、心の準備がないまま到着したみたいで、ちょっと驚く。スピードを落とし、在来線の列車が目に留まると長崎駅のホームに滑り込んでいく。・ヨーロッパの終着駅を思わせるたたずまい 下車すると、ヨーロッパの終着駅を思わせるドーム状の屋根が印象的だ。かつては海外への唯一の玄関であり、オランダとの交流が盛んで異国情緒たっぷりの長崎にふさわしいたたずまいである。
僅か30分ほどの短い旅だったが、大村湾を眺めることができたり、緑豊かな山間部や街並みなど、意外に変化に富んだ車窓を楽しむことができる充実した列車旅になった。
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