鉄道

西九州新幹線「かもめ」9月23日開業! 短くも楽しい旅を一足先に体験してきた

2022年9月23日に開業した西九州新幹線(武雄温泉~長崎)。諸般の事情により、暫定的に在来線を「リレーかもめ」が走り、武雄温泉駅で対面乗換方式により接続する。異例の列車リレーだが、どんな旅となるのか試乗してみた。

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド

かもめ快走

大村湾をバックに快走する西九州新幹線「かもめ」 写真提供=JR九州

2022年9月23日に開業した西九州新幹線(武雄温泉~長崎)。諸般の事情により、九州新幹線西九州ルートの博多駅と武雄温泉駅の間はルートさえ決まっていないので、暫定的に在来線を「リレーかもめ」が走り、武雄温泉駅で対面乗換方式により接続する。異例の列車リレーだが、どんな旅となるのか試乗してみた。
ルート

西九州新幹線のルート(JR九州の公式サイトより)


 

お馴染みの885系使用の「リレーかもめ」に乗車

リレーかもめ

武雄温泉駅に到着した「リレーかもめ」

旅のはじまりは佐賀駅。博多駅からやってきた「リレーかもめ」に乗車する。車両は、これまで「白いかもめ」として博多~長崎を直通してきた純白のスマートな885系なので目新しさはない。

佐賀駅を出ると、広大な佐賀平野を快走、嘉瀬川や牛津川を渡るのがアクセントとなり、10分ほどで長崎本線と佐世保線が分岐する駅に停車する。長らく肥前山口の駅名で列車の分割併合が行われる駅として知られてきたが、西九州新幹線開業を機に江北駅と改称された。

・885系が佐世保線に入線
リレーかもめの表示

車内には「リレーかもめ」の表示が出ていた

長崎本線が左に分かれていき、列車は佐世保線に入る。一部の例外はあったものの、885系が佐世保線に入線するのは近年なかったことなので、新鮮な感じだ。もっとも、これからは日常的な光景となろう。
まもなく武雄温泉駅

まもなく武雄温泉駅

 

武雄温泉駅で対面乗換方式を体験

リレーかもめと西九州新幹線かもめ

右が「リレーかもめ」、左が西九州新幹線「かもめ」

山並みが迫ってくると、列車は武雄温泉駅に滑り込んでいく。左手には高架の真新しいホームが準備され、反対側には、これから乗る西九州新幹線の「かもめ」が横付けとなっている。ホームに降りて数メートル歩けば、「かもめ」がドアを開けて待っている。

・乗り換え時間は3分
武雄温泉駅

乗り換え客で賑わう武雄温泉駅

対面乗換方式は、かつて九州新幹線が新八代~鹿児島中央で部分開業したときも新八代駅で「リレーつばめ」と「つばめ」相互間で行われていた。時刻表では、乗り換え時間は3分取られているので、ゆっくり歩いても乗り遅れる心配はなさそうだ。

・自由席車両独特の斬新な黄色いシート
自由席

自由席の黄色いシートは斬新な色合いだ

在来線車両から新幹線車両に移ると、新幹線車両の大きさが実感できる。長崎寄りの1号車から3号車までの指定席車両は通路を挟んで2人掛けなのでゆったりしている。

後方の4号車から6号車までは、通路を挟んで2人掛けと3人掛けと言う通常の新幹線車両と同じパターンだ。自由席車両独特の黄色いシートが眩しいくらいに鮮やかで斬新な感じがする。


>次ページ:いよいよ西九州新幹線「かもめ」に乗車
 
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