野菜の高値が続く中、この夏はさらに高騰する見込み
現在、野菜の価格が全体的に高くなりつつあります。その要因はいくつかありますが、まずは輸入肥料の値上がり。コロナ禍から続く輸送コストの高騰などに加え、肥料に使われる穀物が手に入りづらくなっているという点も挙げられます。また国内生産のものであっても、原油価格の高騰が続くため、温室栽培や配送するためのコストにも影響しているというのが現状です。
さらに、異例の早さの梅雨明けと続く猛暑日、通常であれば梅雨がない北海道に梅雨前線が上がって豪雨などになったことで、現時点で畑で育っている野菜にも影響が出ています。これから収穫され市場に出回るこの夏は、今以上に価格が高い野菜が出ることが予想されます。
このような中で、食費を節約しつつ野菜を食卓に並べるにはどうしたらいいのかを今回ご紹介します。
傷ませてロスを防げる「冷凍野菜」を利用
冷凍野菜もいずれ価格が上がると思いますが、それでも可食部だけが入っているため生鮮野菜よりも安く買えるものが多くあります。また生鮮野菜は買ってきて食べないうちに傷ませてしまうという人もいますが、冷凍野菜なら長期保存ができ、必要な量だけ使うことができるという点でも無駄が出ないのでおすすめです。
すぐに価格の影響は出ない「カット野菜」を利用
日々価格が変動する生鮮野菜に比べると、カット野菜は一定の金額で販売されているため、価格変動の影響を受けづらくなっています。割高と感じるカット野菜ですが、必要な量によっては安くなることもあるのでチェックしてみてください。「野菜保存袋」を利用して良い状態で保存する
少し前のデータになりますが、2014年度の農林水産省「食品ロス統計調査」によると、世帯あたりの食品ロスの内訳は「野菜類」が47.7%と5割近くを占めています。このことからも分かるように、買ってきた野菜はしっかりすべて食べ切ることで食費節約にもつながります。長期保存のポイントは、なるべく切らないこと。キャベツなどであれば包丁を入れたところから酸化して傷んでくるため、葉を1枚ずつ外から剥がして使いましょう。またやむを得ず半分に切って残ったものは、カットした面にラップを密着させて空気に触れないようにして保存します。
野菜保存袋も有効です。特殊加工されたポリ袋で、エチレンガスを減少する効果と抗菌効果で、野菜室に入れておいても長期保存が可能になります。
100円ショップで揃う! 家庭菜園を始めてみるのもおすすめ
最近では100円ショップでも野菜の種やプランター、土まで売っていて、簡単に野菜作りをはじめることができます。ベランダなどの狭い範囲でもできるので、野菜作りに挑戦してみるのはいかがでしょうか。健康のためにもしっかり食べたい野菜。この夏も「高いから食べない」ではなく、いろいろ工夫して食卓に並べたいですね。