メタバースとは?(画像はイメージ)
メタバースとは?
メタバースの定義はさまざまありますが、筆者も所属するJCBI(Japan Contents Blockchain Initiative)ではこのように明記されています。また、同団体が公開しているメタバース用語集にも少し踏み込んだ定義があります。物理的な現実、拡張現実、仮想現実を融合したオンライン上の共有空間
「meta(超越・高次の)」と 「universe(宇宙・世界)」をつなぎ合わせた造語。コンピュータやインターネット上で提供される仮想空間、及びそこで提供されるサービスを指す
つまり、メタバースとはインターネット上に構築されたサービスであり、かつそこで何がしかの体験ができるものを指します。
海外企業のある考え
メタバースの定義はあいまいだからこそ、これからの発展性を期待できるのですが、海外のこの業界を代表するある企業の担当者に定義を聞いてみたところ、面白い回答が返ってきました。Metavarse is Internet.
Japanese Metavarse is Contents…
やや揶揄されてる感は否めませんが、彼らにとってメタバースはこれからのパラダイムシフトを担う大切なキーワードとなっています。インターネットやスマートフォンが誕生したときに近い産業革命が起こることを期待してか、コンテンツビジネスではなく、技術革新やインフラの拡充など多くの関連ビジネスにかかわる大きな事象と捉えていることは間違いありません。
日本のメタバースの現況
新聞紙面、テレビはもちろんのことネットメディアを中心に「メタバース」の話題を見かけない日はなくなってきました。本当にこれからの未来が楽しみな毎日です。メタバースといっても、AR(空間現実)で体感するもの、VR(仮想現実)で体感するものなどさまざまあります。
日本を代表するメタバースは多くありますので、ここでは代表的な2つをご紹介します。
1. cluster(クラスター)
「cluster(クラスター)」(出典:公式サイト)
2. SATCH X
「SATCH X」(出典:公式サイト)
このように、最新の技術の粋を集め、日本ならではのコンテンツ力を活かしたメタバースは今後も期待できそうです。
海外のメタバースは本当にイケているの?
確かに長けているところもありますが、発展途上であり決してそうでもありません。Web3の概念に基づいて空間上の土地を購入でき、その権利証であるNFTをもち、自分自身で体感できるコンテンツを作れるなど、画期的な機能が提供されているともいえます。しかし、プラットフォームビジネスに徹しているところもあり、魅力的なコンテンツがあるといえないのも事実です。
メタバースと似て非なるMMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game:大規模多人数同時参加型オンラインRPG)といわれるユーザー参加型のゲームには「フォートナイト」や「ロブロックス」など非常に充実したものが多く存在します。日本にも「あつまれどうぶつの森」や「ファイナルファンタジーXIV(FF14)」など、彼らをも凌駕し海外にもファンが多く存在する強いコンテンツも存在します。
ブランディングの観点やプラットフォーム構築の巧妙さなど、学ぶべきところがあることは事実です。ただ、決して悲観的になる必要はなく、漫画やアニメなど多くのコンテンツを駆使して新しい感動体験を届けていくと同時に、持続可能性が高いビジネスモデルと技術を投入した「画期的な日本初のメタバース」に期待したいところです。考え方はリアルなテーマパークを作ることと同じであることを忘れないでいたいですね。
海外を代表するあるMMORPGのライツ獲得部長は「日本の魅力あるコンテンツを多く獲得したい」と熱弁をふるっていました。ここにヒントがあるのではないでしょうか。