知っているようで知らない? 暮らしの「重曹」の使い方
食用にも使うものだから、掃除にも安全に使うことができるとして人気の重曹。昭和の時代にはおばあちゃんの知恵袋的な存在でしたが、今はナチュラルクリーニングとして一般的な掃除アイテムと認知されています。それでも、知っているようで知らないこともたくさんあるのが重曹。今回はそんな重曹の使い道をまとめてご紹介するとともに、注意点についても解説します。
重曹の特徴
重曹は「炭酸水素ナトリウム」という自然の物質で、昔から食用や掃除などに使われていました。特徴としては「弱アルカリ性」であること、「発泡性」があること、「粒子が細かい」ということが挙げられます。重曹の注意点
食用にも掃除にも使える重曹は「炭酸水素ナトリウム」という同じ物質ですが、現在は「暮らしの重曹」や「掃除用重曹」と表示されているものがあり、これらは「食用には使わないでください」と明記されています。本来、同じ物質ですが、精製過程における管理面に違いがあるのでしょう。そのため、食用に使う場合は専用の重曹を使うようにしてください。
また、アルミ製品に使うのは避けたほうがいいでしょう。弱アルカリ性の重曹とアルミが化学反応を起こして黒ずんでしまうことがあるからです。
暮らしに使う重曹
重曹を食用以外に使う場合、そのまま使ったり水に溶かしたりとさまざまな形で使うことができます。■重曹を「粉」のまま使う
重曹を粉のままふりかけたり、スポンジにつけて使ったりすることができます。穴のあいたふりかけボトルがあると便利です。
■水に溶かして「重曹水」として使う
500mlの水に重曹大さじ2が目安。スプレーボトルに入れて使うと便利です。
■少量の水で溶いて「重曹ペースト」して使う
必要量の重曹に少しずつ水を足し、とろっとした状態のペースト状にします。100円ショップで売っている重曹ペーストも便利です。
重曹の使い道5選
■使い道1:入浴剤としても使える重曹前述のとおり、重曹の別名は「炭酸水素ナトリウム」。実はこれは多くの入浴剤にも使われているもの。お湯をはった浴槽にカップ1の重曹を入れればOK。香りをつけたい場合はエッセンシャルオイルを1~2滴たらすといいでしょう。
重曹は皮脂を分解する力もあるため、湯を抜いたあとの浴槽にこびりつく皮脂汚れの掃除も楽になります。
■使い道2:カップや急須の茶渋などの色素沈着に
カップや急須についてしまった色素沈着には、スポンジに少量の重曹の粉をつけてこすることで汚れを落とすことができます。
■使い道3:コンロ周りの油汚れ掃除
重曹は弱アルカリ性のため、酸性の油汚れの掃除におすすめです。コンロの天板や五徳、換気扇などは、多少の汚れであれば、重曹を粉のままふりかけたあと、濡らした柔らかいスポンジで拭き取ることで汚れが落ちます。
べったりとした頑固な油汚れの場合は、ペースト状にした重曹を塗りつけて30分ほどおくと、油汚れに浸透して汚れが落ちやすくなります。最後は濡らしたスポンジで拭き取ってください。
■使い道4:鍋の焦げ落としに
鍋を焦がしてしまったら、焦げがついている部分が隠れる高さまで水を入れ、カップ1の重曹を加えて弱火で30分ほど加熱してください。30分経過したら、粗熱が取れるのを待ってから、水を捨ててスポンジで軽く拭くことで焦げが落ちます。
鍋の底が焦げてしまった場合は、焦げた鍋が入るサイズの鍋やフライパンを使い、同じように重曹を入れた水で30分ほど加熱します。
■使い道5:排水口やゴミ受け皿のヌメリ取りはお酢との合わせ技で
排水溝やゴミ受け皿のヌメリも重曹で取ることができます。ここでおすすめしたいのは、重曹とお酢の合わせ技。排水口に重曹をまんべんなく振りかけて、その上からお酢をまわしかけます。
ゴミ受け皿の場合は重曹をふりかけてからキッチンペーパーをかぶせ、その上からお酢をまわしかけてください。重曹とお酢が反応し発泡します。泡ができることで汚れが浮き、落としやすくなるため、あとは使い古した歯ブラシなどで軽くこするだけで汚れが落ちます。 まだまだ使い道がある重曹。ぜひ暮らしの中でいろいろ利用してみてください。